題名の意味が先ず分からんばってん
久しぶりに読む松岡圭祐さんの本やけん何となく霊能力っぽい話かいなと
勝手に思い込んで読み始めたら何とまるで違っていたとです"(-""-)"。
読み始めて瑕疵借り(かしかり)と言う言葉の意味ば知ってから
オイは4つの物語に惹き込まれて行ったとです。
瑕疵借りとは犯罪やら事故やらでケチがついた賃貸物件と言うとばってん
不動産業者はその事故物件ば次の借り手には説明報告する義務があるとばってん
そいでは借りる人はおらんけん、ある期間過ぎて報告義務が無くなるまで
その部屋に住ませるとが瑕疵借りと言われとるとです。
物語はその瑕疵借りば生業にする主人公の男「藤崎」が住む瑕疵物件の部屋に
以前の住人の家族やゆかりのある人達が訪れて来るとです。
藤崎は悲しみに打ちひしがれる残された人々から
故人の生前の姿を訊きながら未練を残し不本意にこの世ば去った
真実ば解き明かして行くとです・・・・・。
それは瑕疵物件では無くなる事ば意味するものであり
その時、藤崎の役目は終わるとです・・・・・。
人生の悲しみと苦しみが切なかばってん
少しばかりじんわりと温かくなるお話やったです。