どこの項目に入れようか迷ったのですが。「ハープ」というより、「こころ」の話なので、こちらに。
私は「自分の楽器を持つ」ということに、こだわりがあるようです。
かつてのピアノの先生が、「自分の楽器を持つこと」という決まりを生徒に課しており、ピアノを持たない生徒はとらなかった、ということに起因しているかもしれません。
なので、ハープに関しても、「自分のハープが欲しい」という希望がまずあって、「習いに行くかどうかはその後で考える」という状態でした。
が。
これが、すごく嬉しいんです。
かつて、ピアノを習っていた頃、ピアノは私のではなく、姉のものでした。
いえ、結果的には「家のピアノ」であって、姉のものですらなかったのです。だって、姉が結婚しても、親が持って行かせなかったのですから。
それでも、私が妹で、姉が止めてもまだ習っていたこともあり、掃除は私の役目でした。
それが嫌でたまらなかった。だって、自分のものじゃないから。
借りたくて借りてるなら、大事に扱うのでしょうが、借りたい訳じゃない。
それなのに、掃除をさぼると親にも姉にも文句を言われるのが嫌で仕方なかった。
…結果、手抜きを覚える訳ですが。
ハープは、小指を使わない分ピアノよりは楽、といえるかもしれませんが、指使いなど独特です。
加えて、弾き方が悪いと音がつぶれたり、弱かったり、響かなかったりします。
毎日調弦は必要だし、そういう意味では手間暇のかかる楽器です(この点、ピアノが例外的に手のかからない楽器なのですね)。
が。
これが楽しい。自分のハープだから、というのもあるのでしょうが、楽しいです。
自分のハープが、馴染んでだんだん狂いにくくなっていくのが、嬉しくて仕方がない。
…私は、「自分の楽器」が欲しいタイプだったようです。
考えてみれば、鼓笛隊でアコーディオン弾いていた時も、自分の楽器が欲しくてたまりませんでした(もちろん買って貰える筈もありませんが)。
もし。
自分のピアノを持っていたら。
今でもピアノが好きでいられたのでは、と、ちょっと思ったりしています。