2012年6月17日(日)
JRを乗り継ぎ11時前に尾道駅に降り立ちます。まずは、細長いアーケードに覆われた商店街を1kmほど歩きます。街全体が昭和を感じさせ、子供の頃の思い出がふと湧き上がってきます。たどり着いたのは尾道を代表するラーメン店と言われている<朱華園>。まだお昼前なので、すんなりと中に 入れました。外見は少々古びていましたが、中は改装されており、明るく機能的で安心します。間もなく運ばれてきた中華そばをいただきます。一口食べてみて、不思議な気分を味わいます。上品な醤油と鶏がらのスープと平打ちの細麺の組み合わせは今まで食べた事の無い味と食感で、新鮮に感じるのですが、それでいてなぜか懐かしい。何故なんだろう・・・・。薄いチャーシューは淡白でありますが、このスープには合うんでしょう。スープの海に大量の麩が浮いています。何故?と考える間もなく食してみると、麩ではない。口の中で溶けてしまいます。これは・・・<背脂>!ラードの小粒です。とは言え脂ギッシュ感はあまり感じず、むしろ上品なスープを引き締めている感が・・・。店を出る頃には、<朱華園>目当ての観光客の大行列が出来ていました。早めに来てよかった。店を出て、すぐそばの岸壁に腰掛けて潮風に吹かれていると不意に先ほど<朱華園>で感じた懐かしさの意味が分りました。あの味は、チキンラーメンの味に通じるものがあります。チキンラーメンを磨いて、洗練していけばあのような味になるのか?等と勝手な事を妄想してしまいます。それにしても記憶に残る味です。
お腹も膨れましたが、今回の旅の目的の映画上映時間まで3時間ほどあります。今まで曇っていた天候が、いつの間にか夏空に・・・。予定外ですが、線路際に向かい久しぶりに撮り鉄にいそしみます。細長い市街地と山に挟まれた地形のため、長編成の写真には向きませんが、石段や古寺を入れた写真にチャレンジします。しばらく見ない間に黄色い電車が増殖していますが、時たま湘南色や旧西日本色の115系が通り興味は尽きません。さすがに物流の大動脈<山陽本線>です。貨物列車も多く、楽しいのですがこの時間帯は桃太郎ことEF210ばかりがやってきます。
撮影の片手間で八幡神社にお参りをします。すると、すぐ後ろで踏切の警報機が鳴りお参りを中断して線路際 でカメラを構えます。そんな光景を神様はちゃんと見て おいでになったのか、直後にひいたおみくじは<末吉>。内容は《ふらふらした気持ちを改めよ!》とのお言葉でした。戒めとすべきでしょう。傍らの高麗犬様が私を呆れて見下ろしている様に見えます。
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