2014年3月29日(土)
月岡駅での撮影を終え、次なる撮影ポイントを目指し移動開始です。ハンドルを握るドラえもん氏が、突然語り始めます。「地鉄の大部分の駅舎は、現代の日本の水準からみると、信じられない程の[骨董品]で、見ていていつ倒れてもおかしくないモノ揃いやから見てみる?」もちろん異存はありません。現在位置からほど近いという理由で<寺田>駅に行ってみます。一目見て、あらためて驚きます。21世紀に入って大分経つというのに・・・・。今なお現役でがんばる[骨董品]からは、もう限界という痛さと、もう少しやれるところまで頑張ってみるさという居直り感が伝わってきます。その姿からは、悲壮感は感じられませんでした。できることならば、現在のスタイルを保ったまま保存できればと思いますが、この姿に価値を見出す人が多ければの話です。本線と立山線との分岐駅ということで、駅員も常駐しているようです。入場券を買い構内に入ります。本線と立山線の二又に分かれたホームの真ん中に今は使われていない立派な待合室が建っています。信号扱い所も兼ねていた様ですが、使われなくなって随分経っているようです。往時は乗り換え客で随分賑わっていたのでしょう。鉄道が移動の主役であった頃の姿を21世紀に伝えています。
ホームにあったモダンな長椅子に心を奪われます。
短い時間でしたが、クラッシックな駅舎を堪能しました。その事をドラえもん氏に伝えると「もっと、ぼろい駅舎があるから行ってみる?さよなら174号を一往復見逃すことになるけど・・・。自信を持って倒れそうな駅舎だから!」古いものに目がない氏が自信を持って言うのです。私は寺田駅で[骨董品]駅舎に目覚めてしまいました。もちろんOKです。
車を西に向け、たどり着いたのは<西魚津>駅・・・。まさに、横綱級[骨董品]駅舎です。これほどボロければ、いつ取り壊されてもおかしくない。いや。取り壊される前に、倒れてしまうんじゃないかという程にくたびれています。去りゆく老兵にねぎらいの言葉をかけてあげようと建物に近づくと、向かって右側の駅事務所内では改装作中でした。ということはまだ使う気なのです。将来どのような姿になるのかは分かりませんが、このクラシカルな駅舎に価値を見出しているのは我々だけではないようです。少し安心しました・・・。この駅の周りだけ時間がゆっくりと流れているような気がします・・・。
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