12月1日(土)鳴門うどん入門
近頃(徳島県では)ブームになっているらしい『鳴門うどん』*のお店を廻る事になった。参加者は、県立J南高校映画部時代の、阿波影・人間ミサイル両先輩と私の3名。まずは午前11時30分に、小鳴門海峡を渡った高島にある鳴門ウチノ海総合公園の駐車場にて集合。ガイドは人間ミサイル先輩が担当してくれる。
*鳴門うどんとは、徳島県鳴門市を中心に、独特な風味で麺文化を造り出しているうどんである。お隣の讃岐うどんと違い(例外もあり)コシがほとんどなく細麺が特徴。ダシはあっさり系。具は細かく刻んだネギに油揚げといったシンプルなものが多い。昼だけ営業で、売り切れ即、閉店というところも多い。
高島島内を分断する堀に掛かった小さな橋を渡り、まずは、船本へ。まだ新しく小ぎれいなな店内は、お昼前で空いていた。にもかかわらず野郎ども3人はまるで後ろめたい事でもあるかのように、カウンター席に並んで座り、うどんを注文する。部屋の隅におでん。ガラスケースにおにぎりが入っており、欲しい人は自分で取ってくるシステム。香川の讃岐うどん店によく見られる形態だ。鴨居の横のテレビが陰惨な殺人事件の続報を流している。世間は悲劇で満ちているが、出てきた熱々のうどんを眺めていると、ささやかな幸福感が湧いてくる。麺を箸でつまみ口に含み、一気に胃に流し込む。この麺が喉を通る瞬間のちゅるちゅる感がたまらない。このときばかりは、徳島県人であって良かったと思ったりするのである・・・・。
間髪をおかずに2件目。小鳴門海峡を渡る斜張橋の小鳴門大橋の高島側の付け根近くにある「とば」に向かう。ここも新しい建物。我々はまたしても、カウンター席に陣取る。が、今回は、もう正午を回っているので、店内は昼食を取りに来た家族連れらで、混雑している為、押し込まれた格好。壁には、大晦日の年越しうどんの案内が貼られている。こちらのうどんも、麺はあくまで柔らかく、細くを貫いている。またもやちゅるちゅる感を楽しむ。出汁は店により個性があるようで、この点醤油のままで出される事の多い讃岐うどんとは違う様に思う。もっと多くの店を回って鳴門うどんの本質に迫る必要がある。が、
悲しい事か人間の胃の容量には限度がある(例外はありますが・・・)。今日のところは、鳴門うどん探検2店舗でおしまいとする。
食後のコーヒーをと言うことで、この手の情報に詳しい人間ミサイル氏の案内で国道11号線を香川県境方面に向かう。北灘付近で急に山側方向に曲がり、急な坂道をぐいぐい登って行くと、やがて唐突に、立派なログハウス風建物が出現。小高い丘(山と言った方が良いかな?)にある喫茶店が、目的のカフェ「風待ちの丘ルン」。瀬戸内海が一望出来、素晴らしい眺めです。海を眺めているだけでも時間の経つのを忘れてしまいます。そんな場所でお茶が飲めるのですから、なんと素晴らしい事か!
素晴らしいカフェで素晴らしい会話が出来れば素晴らしいのですが、野郎3人が集まると悲しいかな、しょぼい会話になってしまう。カフェがログハウス風なのを見て、最近家を建てた阿波影先輩は「自分も、家を建てる前、ハウスメーカーの人に、こんなログハウスみたいな広い吹き抜け構造のを建てたいですが?」といったら「お客さん。こんな作りにしたら冷暖房のコスト無茶苦茶かかりますよ。それに・・・・。」といった具合で10位の数の出来ない理由を言われたとのこと。また大好きなクラッシックを聴くため地下にオーディオルームを作りたいと言ったら「お客さん。こんな作りにしたら湿気で大事な大事なオーディオ装置は2年でボロボロになっちゃいます。それに・・・・。」とこれまた片手の指の数に余る位の出来ない理由を言われて、結局無難な標準モデルにしたそうで、「理想と現実は違うのよ」と、しみじみおっしゃる。夢の様な瀬戸内海の景色を見ながら、夢の無い話を続ける男達であった・・・・。
翌日、職場で鳴門うどんを食べてきた事を、自称料理研究家N田女史(専門うどん)に報告すると、「大井」のうどんを食べて来て下さいと言われた。何故か「大井」を食べずして鳴門うどんを語る資格無しと言われている様で、プレッシャーを感じる。近日中に同じメンバーを招集し再度「鳴門うどん」探求ツアーを実施せねば。
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