花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「優しい水」 日明 恩

2023-12-03 20:35:21 | 活字もすっげえたまには読むぞ

 

かつて農業用水路だった川。そこに捨てられた熱帯魚を見かけた石塚洋、両親が離婚し母親と一緒に最近引っ越してきた中学一年生。通りがかった犬の散歩中の老人の手伝いもあり、回収しおさかなポストへ持ち込む事に。しかしそこへ持ち込む前に熱帯魚は死んでいた・・・残された水にはもやもやした白いものが? 熱帯魚たちが死んだ原因を知るために、祖父の家にあった顕微鏡でその水ともやもやを調べると微生物が。その微生物の研究を始めた洋、そいつはタフで不思議な特質を持っていた。魚を餌に"もやもや"状態になるが、しばらくすると休眠状態で水は透明になる。洋はある時、少なくとも魚を殺す力を持った微生物入りの水を嫌いな同級生にこっそり飲ませてしまう。偶然"発見した"、嫌な母の上司やうるさい犬や怖いアパート住人にも・・・すると彼らは性質が変わり物忘れをするようになり・・・一方で川で洋と出会った老人と犬の身にも異変が起きていた・・・そしてその水は洋の同級生女子の悪意にも利用され、ついにはやくざの手に渡り・・・そんな感じですか?

 

プロローグが何かの伏線だと思うんだけど、最後まで読んでもわかりません(泣) さておき、不安感にあおられながらも結構ぐいぐいと読み易いです。しかしオチと言うか・・・そこまでで終結か。救いません(笑) 怖い余韻を残した物語に仕上がってますね。タイトルの「優しい水」が内容対比でまた怖い・・・

 

面白かったです。

 

 



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