お寺物語(2)
【修行が始まった】
住職:両手のひらを差し出すようにしてお辞儀
をするのじゃ.額が床についてもよい.
帽子:はは~.
住職:うむ、そうじゃ.ではここにお線香百本
用意したが、香炉には1本だけ立てよ.
よいか、燃焼時間は60分ある.つまり
100時間のお題目口唱を不眠不臥でやって
いただこうかの.4日と4時間じゃ.
帽子:なんやて?おれは丸1日と言っただろ?24時間だ.
住職:出来ぬというなら、覚りへの道はあきらめ
て、おうちへお帰り.
帽子:やったるわい.
住職:ほう、見ものじゃの.よいか、トイレ以外
には立ってはならぬ.夕飯は、おにぎりと
お茶を持ってきてやるによって、それで、
しのげ.朝は、勤行があるので、そこの常
題目席に移っておきなさい.そこがお前さ
んの席だ.不眠不臥だと言ったが、どうし
ても、睡魔に勝てなかったら、あの押し入
れの中に毛布がある.掛けて寝ればよいが、
その時点で、お前さんの修行は打ち切りじゃ.
では、始めよ.
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