韓国・文大統領、孤立で“赤化一直線” 中国に媚び、北にすり寄り…G7参加などできるわけない?
8/4(火) 16:56配信
夕刊フジ
韓国の文在寅(ムンジェイン)政権が極左路線の本性をむき出しにしてきた。
韓国中央情報部(KCIA)の流れをくむ大統領直属の情報機関、国家情報院(国情院)について、共産主義に対する捜査権を全面的に廃止するというのだ。
中国に媚び、北朝鮮にすり寄る姿勢は、欧米や日本などの自由主義陣営にとって重大な背信行為だ。これでは拡大「G7サミット(先進7カ国首脳会議)」などに参加できるわけもない。
青瓦台(大統領府)と与党「共に民主党」は7月30日、国情院の名称を「対外安保情報院」に変更し、共産主義活動に対する捜査権限をなくすことで合意した。
改称後は共産主義活動の情報収集に重点を置き、捜査は韓国警察が代わりに担う方向だ。
改称後の組織について、国会など外部による統制強化や、職員の政治関与などの違法行為への刑罰強化などにも取り組むという。
与党は情報機関の捜査が政治的な目的に悪用されてきたとし、繰り返し改正を求めてきたことを受けたものだ。
文政権は「権力機関改革」という大義名分を掲げて、すでに大統領や政治家、政府高官らに対する起訴権を検察から奪った。国情院の「改革」もこの一環だ。
韓国の歴代大統領は政権末期や退任後に摘発され、悲惨な末路をたどることが多く、文政権が「逃げ切り」を図る狙いもうかがえる。
韓国の情報機関といえば、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領時代の1961年に設立された中央情報部は、KCIAと呼ばれた。北朝鮮工作員らの監視活動を行ったほか、73年の金大中(キム・デジュン)氏拉致事件にも関与した。
全斗煥(チョン・ドゥファン)政権の79年には国家安全企画部に名称を変更、99年に現在の国情院となった。
その国情院のトップに29日に就任したばかりなのが朴智元(パク・チウォン)氏だが、朴氏は2000年6月の南北首脳会談の対価として北朝鮮側に5億ドル(約520億円)を送金したことに関与したとして逮捕された経歴を持つ。
一部韓国メディアはスパイ捜査の弱体化を懸念している。
文政権が情報機関に手を突っ込んだことについて、朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学の李相哲教授は「文政権による南北融和政策によって韓国国内には北朝鮮の工作員がゴロゴロいる状況にも関わらず、とんでもない改革だ。
約5万人ともいわれる工作員を取り締まるノウハウは警察にはない。韓国の内情は100%北朝鮮に筒抜けとなるだろう」と指摘した。
今月5日には北朝鮮が日本海上で新型巡航ミサイルを発射、韓国軍はこの事実を把握しながら公開しなかったと中央日報(日本語電子版)が伝えた。
韓国軍が北朝鮮との対話を重視した人事に刷新直後とあって、公表を負担に感じたとの指摘もあるという。事実であれば、安全保障が揺らぎかねない。
昨年は日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を持ち出した文政権を米国が圧力をかけて思いとどまらせた。
今年7月にはソウル市内で康京和(カン・ギョンファ)外相らと米国の北朝鮮担当特別代表を兼務するビーガン国務副長官が会談、これも従北政策にクギを刺す狙いがあるとみられる。
それでも米国の制止を振り切るように南北統一に向けてひた走る文政権。「文政権が行っていることはすべて北朝鮮が求めていることだ。韓国の脱北者団体への規制を強めていることには国連が懸念を伝えている」と前出の李氏は語るが、当の北朝鮮は冷徹だ。
6月には南北融和の象徴だった開城(ケソン)の南北共同連絡事務所を無残なまでに爆破された。
爆破後には談話で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が「鉄面皮の詭弁(きべん)」「自己弁護と責任回避、根深い事大主義」と酷評、そっぽを向かれている状況だ。
一方、G7を拡大して韓国などを参加させるというトランプ米大統領の発案には、英国やカナダのほか、ドイツも反対の立場を示した。
前出の李氏はこう断言した。「文大統領当選時点で従北路線は分かっていたことだが、今は二歩、三歩と進んだ状況だ。自由主義諸国が信用するはずもない」
8/4(火) 16:56配信
夕刊フジ
韓国の文在寅(ムンジェイン)政権が極左路線の本性をむき出しにしてきた。
韓国中央情報部(KCIA)の流れをくむ大統領直属の情報機関、国家情報院(国情院)について、共産主義に対する捜査権を全面的に廃止するというのだ。
中国に媚び、北朝鮮にすり寄る姿勢は、欧米や日本などの自由主義陣営にとって重大な背信行為だ。これでは拡大「G7サミット(先進7カ国首脳会議)」などに参加できるわけもない。
青瓦台(大統領府)と与党「共に民主党」は7月30日、国情院の名称を「対外安保情報院」に変更し、共産主義活動に対する捜査権限をなくすことで合意した。
改称後は共産主義活動の情報収集に重点を置き、捜査は韓国警察が代わりに担う方向だ。
改称後の組織について、国会など外部による統制強化や、職員の政治関与などの違法行為への刑罰強化などにも取り組むという。
与党は情報機関の捜査が政治的な目的に悪用されてきたとし、繰り返し改正を求めてきたことを受けたものだ。
文政権は「権力機関改革」という大義名分を掲げて、すでに大統領や政治家、政府高官らに対する起訴権を検察から奪った。国情院の「改革」もこの一環だ。
韓国の歴代大統領は政権末期や退任後に摘発され、悲惨な末路をたどることが多く、文政権が「逃げ切り」を図る狙いもうかがえる。
韓国の情報機関といえば、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領時代の1961年に設立された中央情報部は、KCIAと呼ばれた。北朝鮮工作員らの監視活動を行ったほか、73年の金大中(キム・デジュン)氏拉致事件にも関与した。
全斗煥(チョン・ドゥファン)政権の79年には国家安全企画部に名称を変更、99年に現在の国情院となった。
その国情院のトップに29日に就任したばかりなのが朴智元(パク・チウォン)氏だが、朴氏は2000年6月の南北首脳会談の対価として北朝鮮側に5億ドル(約520億円)を送金したことに関与したとして逮捕された経歴を持つ。
一部韓国メディアはスパイ捜査の弱体化を懸念している。
文政権が情報機関に手を突っ込んだことについて、朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学の李相哲教授は「文政権による南北融和政策によって韓国国内には北朝鮮の工作員がゴロゴロいる状況にも関わらず、とんでもない改革だ。
約5万人ともいわれる工作員を取り締まるノウハウは警察にはない。韓国の内情は100%北朝鮮に筒抜けとなるだろう」と指摘した。
今月5日には北朝鮮が日本海上で新型巡航ミサイルを発射、韓国軍はこの事実を把握しながら公開しなかったと中央日報(日本語電子版)が伝えた。
韓国軍が北朝鮮との対話を重視した人事に刷新直後とあって、公表を負担に感じたとの指摘もあるという。事実であれば、安全保障が揺らぎかねない。
昨年は日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を持ち出した文政権を米国が圧力をかけて思いとどまらせた。
今年7月にはソウル市内で康京和(カン・ギョンファ)外相らと米国の北朝鮮担当特別代表を兼務するビーガン国務副長官が会談、これも従北政策にクギを刺す狙いがあるとみられる。
それでも米国の制止を振り切るように南北統一に向けてひた走る文政権。「文政権が行っていることはすべて北朝鮮が求めていることだ。韓国の脱北者団体への規制を強めていることには国連が懸念を伝えている」と前出の李氏は語るが、当の北朝鮮は冷徹だ。
6月には南北融和の象徴だった開城(ケソン)の南北共同連絡事務所を無残なまでに爆破された。
爆破後には談話で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が「鉄面皮の詭弁(きべん)」「自己弁護と責任回避、根深い事大主義」と酷評、そっぽを向かれている状況だ。
一方、G7を拡大して韓国などを参加させるというトランプ米大統領の発案には、英国やカナダのほか、ドイツも反対の立場を示した。
前出の李氏はこう断言した。「文大統領当選時点で従北路線は分かっていたことだが、今は二歩、三歩と進んだ状況だ。自由主義諸国が信用するはずもない」