西日本から東日本へ進出しつつあるクマゼミ。
裏世界のことではなくセミのことです。以下は主にWikipediaによりました。
「シャオ・シャオ・シャオ・シャオ」
西日本のかたにとっては、何でもないごく普通のクマゼミ。いわばお馴染みであり、いちいち取りあげるほどのものでもないでしょう。
その棲息分布は主に西日本だったクマゼミ。その後、温暖化?とともに徐々に東・北へと浸透し、今では南関東や北陸にも見られるとのこと。
千葉県の房総半島最南端では、南西諸島から植樹した時の根についていたと思われる幼虫が成長したのでしょうか、地域限定の「クロイワツクツク」というツクツクボーシ系の透き通った羽根のセミがいます。私も現地で確認しましたが、「ギリギリ、グヮッ・グヮッ、ギリギリ、グヮッ・グヮッ」というやや大きめの、うるさく感じるほどの鳴き声は、忘れられません。〔YouTubeのクロイワツクツク〕
ツクツクボーシ系ですから、やや遅め(8月~9月以降)に鳴いていたはずです。〔南房総市〕
南西諸島に多く棲息するのですが、このように本土では見られない、というのは正しくなく、例外が存在するのでした。
そしてひょっとしたら相当前からだったかも知れませんが、2016年夏のNHK総合テレビ「気象」コーナーで、何回も確認しましたので聞き間違えではないと思いますが、「背景の渋谷近辺でクマゼミ」が鳴いていました。関東の南部のみならず徐々に北上し、ついに渋谷へ到達したのでしょうか。
渋谷ではありませんがこちらもどうぞ→YouTubeのクマゼミ
クマゼミの激減
このように西→東へと勢力を広げているクマゼミですが、一つだけ例外があり、鹿児島市だけで2000年以降激減しているとのこと。なぜなんでしょうね。その後の詳細な研究を期待します。まったく根拠がありませんが桜島の噴火に関係しているのでしょうか。
クマゼミとミンミンゼミは別種と思われていますが、上では次のように指摘しています。
ミンミンゼミとクマゼミの鳴き声は、実際に人間の耳で聞く限りは全く違って聞こえる。しかし、この2種のセミの鳴き声のベースとなる音はほぼ同じであり、その音をゆっくりと再生すればミンミンゼミの鳴き声に、早く再生すればクマゼミの鳴き声となる。
これは意外であり、初めて聞く人もいるでしょう。
ただしこちらからクマゼミの鳴き声をダウンロードして倍速にしてもまたその倍速にしても、また1/2速度にしてもまたその1/2速度にしても、クマゼミの鳴き声がミンミンゼミに似ていることを確認することができませんでした。無理に言えば、似てないこともありませんが(笑)。
なんでもないような日常の観察ですが、
- 遠くと比べると初めて違いを理解できることがあるものです。
- 「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」(Wikipedia)、とも言います。
- あまりにも身近な「もの」や「人たち」を「よく理解している」と錯覚してはいませんか。「もの」はずっと同じはずですが見る人が成長するにつれ印象が変わるものですし、「人たち」の場合は成長するし自分も成長するので「変わってゆくもの」なんです。相当前の状況を知っているだけで「よく理解している」と錯覚してはいませんか。もしそうなら、はやく気づきたいものです(笑)。
2016リオデジャネイロ五輪も終わり、8月も末。
現実の生活に戻りました。セミの世界でも季節による移り代りが進行しております。
さて皆様の地域では今、どんなセミが鳴いていますか、そしてその鳴き声を、「情緒がある」と思いますか、それとも単なる「雑音」ですか(笑)。
あなたがどちらを主張しようとも、私は尊重します!