私のやるはずだった仕事を引き受けてくれた人が、あなたは早く帰ってくださいと言うので、ちょっと抵抗した末に帰途についた。
頭に相談せずに足が勝手にコーヒーショップに向かったので、一杯分だけやすむことにした。
座ったら代わってもらったことがしみじみありがたかったとわかった。
本当は帰りに父の顔を見ようと野望を抱いて出張土産も遅れたバレンタインも持って出たんだけど、今日のところはとっとと帰ろう。
電車から実家が見えたので心の中で父に手を振る。
ごめんね、次に行くまで元気でいてね。
帰り道の明るい景色をくれたひとにも、ありがとう。