地下鉄の駅から地上に向かうエスカレーターの線を踏みながら、そうか、点字ブロックと同じこの黄色がとても好き、と思った。
この前もらったストラップのテトラポッドがこの黄色だった。
海辺で遊ぶのが好きな私は、今まで見たテトラポッドは全てその会社のものだと聞いてびっくりした。
ちいさなテトラポッド分のきいろ。
持ち歩くのにちょうどいい場所をみつけた。
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ここはとても寒くて暗くて時々手に息を吐いて温めています。
ひかりことひるこ、ふたりのこどもを抱えて歩きます。
ひかりこは光に包まれてぐんぐんと上方へ登っていくようです。
文の頭はわからないのですが「…しますように」と祈っています。
ひるこはいつも逃げようとしています。
赤むけの傷だらけの小猿のように。
しっぽをつかまれることを、人でないことがばれて叱られるのを心の底から恐れています。
かわいそうに。
道は明るかったり暗かったりします。
景色は変わっていきます。
戻ることはできないんだろうと思います。