スーパーで買い物を終えようとしていた時、外は暮れて雨が降り始めていました。
おとなしいミニチュアダックスを抱き抱えた年配の女性が入り口から顔をのぞかせて、店員さんたちに声をかけました。
「あの、牛乳二本だけ欲しいんですけど、このままお店に入っちゃだめかしら。」
顔を見合わせた店員さんたちはすまなそうに、動物を連れて入店はできないと答えました。
老犬らしいその犬を外で待たせられない事情があるのでしょう、困った様子で外に出ていったので「よかったら牛乳二本、買ってきましょうか」と声をかけました。
牛乳二本とお釣りを渡して「助かりました」と言われてその人と別れ、車を出す私の口もとは小さく笑っていました。
それは良いことしたな、と思ったわけではなく。
誰でもがするおせっかいではないのに、なぜか頭に浮かぶ私の友だち、あの人もきっとそうするなあ、あの人もあの人もあの人も、と思ったからです。
考えれば考えるほどおかしくて。
なんか、ありがとうね、みんな。
何もしてなくてもあなたがあなたであることで、私の口は今、笑っているよ。
おとなしいミニチュアダックスを抱き抱えた年配の女性が入り口から顔をのぞかせて、店員さんたちに声をかけました。
「あの、牛乳二本だけ欲しいんですけど、このままお店に入っちゃだめかしら。」
顔を見合わせた店員さんたちはすまなそうに、動物を連れて入店はできないと答えました。
老犬らしいその犬を外で待たせられない事情があるのでしょう、困った様子で外に出ていったので「よかったら牛乳二本、買ってきましょうか」と声をかけました。
牛乳二本とお釣りを渡して「助かりました」と言われてその人と別れ、車を出す私の口もとは小さく笑っていました。
それは良いことしたな、と思ったわけではなく。
誰でもがするおせっかいではないのに、なぜか頭に浮かぶ私の友だち、あの人もきっとそうするなあ、あの人もあの人もあの人も、と思ったからです。
考えれば考えるほどおかしくて。
なんか、ありがとうね、みんな。
何もしてなくてもあなたがあなたであることで、私の口は今、笑っているよ。