食品会社の修理費は、年間売り上げの約1%と言われる。
純利3-5%の中での割合は、大きいとも言えます。
プロジェクト(工場建設、改造)にかけられる金額は、
年間売り上げより小さい数字となります。
それ以上の場合は、よほど強いNB(ナショナルブランド=定番商品)がなければなりません。
3年度までに単年度黒字、5-6年で累積黒字とならなければ
その投資は経営を圧迫することになります。
そのような食品会社に物やエンジニアリングを売る業者の営業について
書きたいと思います。
プロジェクトの受注率は、1/3は必要です。
3回見積もって、1回受注できなければ、見積もり倒れとなります。
見積もりに要する時間は、プロジェクト全体(受注)の時間数の約10%です。
メーカーの見積もり件数に対する受注率は約5%です。
設備業者の訪問件数に対する受注率が5%では少しきついようです。
設備業者(建築、空調、電気、ユーティリティーなど)の見積もりは、設計などの
技術者が関わらなければなりません。
メーカーは営業だけで見積もりができる場合が多いのです。
設備業者の営業は、出来るだけ無競争で受注したいのです。
しかし、ほとんどの場合、複数社からの引き合いとなります。
設備業者の営業は、訪問件数は増やしたいのです。
そして、見積もりの受注率を上げたいのです。
Know-howを提案することも多く、安く見積もりした業者にKnow-howだけ
持って行かれる場合も多いのです。
営業は、失注したりするととたんに訪問しなくなります。
ほとんどがルート営業であるにも関わらずです。
所謂、Know-howだけ取られたことで、「やきもちを焼く」のです。
どんどん遠のき、久しぶりに訪問しても「何しに来たの」となります。
20件訪問して、1件から受注するのが平均だと覚悟するとしたら、
いつでも行ける顧客数を確保することが営業マンの強みとなります。
確率の高い見積もりをすることが、会社から求められます。
ではどうするか。
無償のチェックをするのです。機械の状態がわからなければ提案もできないのです。
無償だと誰でも見せてくれます。
無理難題も引き受けるのです。自分の力で、ソリューションを提案するのです。
(詳細は、2014年12日1日投稿記事、「あんたは、馬鹿か鈍いのか」を参照してください)
不得意なことでも挑戦するのです。それが、学ぶことの第一歩です。
(詳細は、2014年11月18日投稿記事、「痩せた土地と柿の実」を参照してください)
Know-howを獲られたからと言って、やきもちを焼かないことです。
Know-howを正しく使えるのは、苦労してひねり出した者だけです。
(詳細は、2014年7月16日投稿記事、「Know-howは果てなし」を参照してください)
営業にとって、無駄こそ最大の営業活動だからです。
会社から効率的な営業活動を求められます。
インターネットで通販型の営業は、10年間は持つかもしれません。
その先の営業は、やはり足で稼ぐしかないのです。
10~20年は使ってもらうものを売るのですから、
そのくらいの覚悟と努力が必要なのです。
見積もりの受注確度を上げるには、
何でも社内に持ち帰らずその場で取捨選択することです。
それには、普段の研鑚が不可欠です。頼るのは自分しかいないのです。
営業段階で、エンディングストーリー(竣工、代金回収、顧客満足度)が描けるようになると、
顧客にも、社内にも説得力があります。
それができれば、顧客は生涯あなたを手放せなくなります。
頼りがいがあり、社外の何でも相談できる強力な助っ人になれるのです。
チャンスは、無理難題と思えるような場面に落ちているのです。
誰も近づこうとしないからです。
どうしまひょ 屏風の虎を くくれとさ
2015年10月29日