*2022年9月3日撮影
9月になりました。
涼しくなったと思ったら急に暑い日がやってきたりします。不安定な天気です。台風も心配です。
河原に生えている細長い葉っぱに、妙な虫がいるのを発見しました。
ごく小さいのですが、一見貝殻のようでもあり、蛾のようにも見えます。
これは、カメムシ目のハゴロモ科に属する、ハゴロモという虫の一種だと分かりました。
ハゴロモはセミの仲間だと、自分なりに納得しています。
ハゴロモのなかでは珍しいとされている、ヒメベッコウハゴロモの写真です。
*2022年9月3日撮影
ヒメベッコウハゴロモは全国に分布するものの、個体数が少ないのだそうです。
昆虫図鑑のハゴロモの項目には「ベッコウハゴロモ」は必ず登場するのに、「ヒメベッコウハゴロモ」はまったく取り上げられません。
ネットで検索しても、ごく限られた情報しか得られません。
この写真には、真ん中の2匹のほかに、ピントが外れていますが左側に1匹、右奥にも1匹写っています。
つまり生息場所にはそれなりにたくさんいるというわけです。
*2022年9月3日撮影
横から撮った写真です。
翅の下にちゃんと体があって、当たり前ですが足もあります。
葉の上をするすると足で歩きます。ただ、不用意に近づくとピュッと飛んで逃げます。
*2022年8月31日撮影
これは後ろから撮った写真。
体のお尻側が写っています。
翅の大きさと比べて、けっこうぷっくりした体型をしているようです。
*2022年8月31日撮影
ヒメベッコウハゴロモは、イネ科の植物の汁を吸って生きています。
この葉もイネ科の植物だと思うのですが、何という草かは分かりません。
よく似たベッコウハゴロモは、翅の二本線の模様が黒地に白線なので、線が黒いヒメベッコウハゴロモと区別できます。
大きさもベッコウハゴロモの方がひと回り大きいようです。
ベッコウハゴロモが体長1cmだとすると、ヒメベッコウハゴロモは8mmくらいというところでしょうか。
ベッコウハゴロモはクズやヤマノイモなどの茎から汁を吸います。
*2022年8月24日撮影
ハゴロモという虫の名は、天女の羽衣から名付けられたのだとか。
この姿のどこが「羽衣」なのかと思うところですが、じつは幼虫の時に白い綿毛をまとっているのです。
幼虫の姿を、ぜひネットで見ていただければ、すぐに納得です。
私はまだこのヒメベッコウハゴロモの幼虫に出会えていないのですが、いつかきっと幼虫の姿を撮影したいものだと願っています。