さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ヤハズソウ

2016-08-29 22:14:57 | 草花

*2016年8月29日撮影

 今日は、晴れているのに霧のような細かな雨が降るという、妙な1日でした。
 明日東北地方に上陸するという、台風の影響かもしれません。
 空に大きなきれいな虹がかかるのを見ることができました。

 地面に張り付くように群生している小さな草に、ピンク色の花が咲いているのを見つけました。
 これはヤハズソウというマメ科の植物で、小さいけれどマメ科特有の花をつけています。





*2016年8月28日撮影

 草の全体的な印象は、スベリヒユを小さくしたような、コニシキソウをご存知の方はコニシキソウをイメージするとかなり近いと思います。
 ただし花はエンドウ豆のような花です。
 葉に葉脈がはっきりしていて、葉の先端を引っ張ると葉脈に沿ってくさび形に切れます。
 この切れた葉が矢筈(やはず、矢の後ろの弓の弦をかける部分)に似ているというので、ヤハズグサです。
 妙な命名にも思えますが、この小さな草の葉をちぎって遊ぶことが、子供達には大事な遊びだった時代があるのだと想像します。





*2016年8月28日撮影

 葉は茎に3個づつつくようです。
 その葉の根元から花が1個づつ咲きます。
 花のピンク色の部分は旗弁といい、白い部分は真ん中が舟弁、その両脇が翼弁というのだそうです。
 舟弁の先端は黒っぽい茶色になります。





*2016年8月28日撮影

 赤い茎と緑の葉の色の対比が鮮やかで、そこにポツポツとピンクの花。
 なにぶん小さいので目立つとは言い難いのですが、こういうものに目をとめてよくよく眺めれば、心にしみる美しさを味わえます。
 雑草を鑑賞するたのしみがこんなところにも。

クヌギハマルタマフシ

2016-08-28 22:19:38 | 樹木

*2016年8月28日撮影

 日中はそれなりに暑いですが、朝晩急に涼しくなってきました。
 ようやく長い夏が終わるようです。

 さて今日の写真はクヌギの木です。
 大きなもしゃもしゃした実がなっています。この毛の中で丸いどんぐりが育っているのだと思います。
 見てほしいのは葉っぱについているたくさんのつぶつぶです。
 これは何かというと、葉についた虫こぶです。
 虫こぶはフシ(付子または五倍子と書く)と呼ばれ、樹木の種別、虫の名前とともに名付けられています。
 この場合はクヌギの葉につけられたマルタマバチによるフシというわけで、クヌギマルタマフシといいます。
 クヌギの葉に卵を産み付けるハチは、クヌギマルタマバチというそうです。





*2016年8月26日撮影

 丸いつぶつぶは2mmくらいから5mmくらいまであって、みごとに球形をしています。
 虫の産卵などの刺激によって葉の細胞が変化したものがフシだとされていますが、葉の表面からこんな玉が出現するのはじつに不思議です。
 はじめは青っぽくてしだいに黄色くなり、赤くなって、最後は茶色になって枯れて落ちるようです。
 その間に卵がかえって幼虫が育ち、成虫になって出ていくのでしょうか?





*2016年8月26日撮影

 クヌギならみなフシができているのかというと、そんなことはなくてフシのある木は珍しいようです。
 そのかわりフシのできている木は、こんなふうに見事にたくさんのフシが出来ています。
 クヌギの健康状態に影響はないのでしょうか?

 ちなみにつぶつぶは引っ張れば容易にはがれて、割ってみた人の話では中に卵や幼虫は発見できなかったということです。
 不思議です。

エゾスナゴケ

2016-08-25 22:28:33 | 苔など

*2016年8月25日撮影

 今日は久しぶりに良い天気。暑さは相変わらず。

 今日の写真も久しぶりの苔です。
 河原の土手などに多いとされるエゾスナゴケです。
 葉が星型に開き葉の周囲が透明に輝くので、美しい苔です。
 とはいっても苔なのでごく小さくて、よくよく鑑賞するのはたいへんです。





*2016年8月25日撮影

 この写真の苔は、縄を切って並べたような感じです。
 葉が茎に巻きついているのです。
 これがじつはエゾスナゴケの乾燥した状態の写真です。
 今日は天気が良かったので、こういう状態のエゾスナゴケのほうが多かったのです。





*2016年8月23日撮影

 乾燥した時と湿った時で全く姿の違うエゾスナゴケです。
 数日前の雨模様の時の、葉が開いた写真をもういちど。
 やっぱりこちらの姿の方がだんぜん美しいと思います。

 湿ったときの姿が好まれて、苔庭などに植えられることも多いとか。

ノブキ

2016-08-24 22:44:46 | 草花

*2016年8月24日撮影

 昨夜から今日にかけて心配されたほど雨は降りませんでしたが、今日も曇り空でした。
 ただ相変わらず暑いです。

 くさむらに生えているこの花はノブキです。
 葉がフキに似ているというので「野蕗」というわけです。
 葉はフキよりはだいぶ小さくて、葉の縁が少しとげとげしているところが違います。
 




*2016年8月21日撮影

 葉の中心から茎が立って、白い花を咲かせます。
 茎はけっこう高く伸びて1mほどにもなるようです。
 ただ、ここは会津の鶴ヶ城公園の中で、ときおり刈られてしまうので、そんなに大きくはなれません。





*2016年8月14日撮影

 花の咲き始めの頃のノブキです。
 茎の高さはまだ20cmくらいでしょうか。

 花はやがて独特のねばねばした実をつけます。
 いわゆるひっつき虫の一種です。

 フキはキク科のフキ属、ノブキはキク科のノブキ属と、それぞれ別属に分類されていて、近いけれど違うという微妙な関係です。

ブチヒゲカメムシ

2016-08-23 22:05:36 | 昆虫

*2016年8月23日撮影

 台風が去って朝は青空だったのですが、すぐに曇ってきて午後は雨になりました。
 明日にかけて大雨注意報が出るほどになっています。

 カメムシはおおむね嫌われ者ですが、なかなか姿形が美しいものも多いのです。
 この写真のカメムシはブチヒゲカメムシといいます。
 とびきり美しいというわけではないけれど、背中の模様などがなかなか味があります。
 名前のようにヒゲが白黒のブチ模様になっています。
 体の周りにも白黒縞模様があるし、よく見ると足の先もブチ模様になっているようです。





*2016年6月21日撮影

 ブチヒゲカメムシは米、豆、野菜などの未熟な種の汁を吸うので、害虫とされています。
 汁を吸われた米や豆は発育不良になり斑点が入ったりします。
 他にも米や豆などの害虫とされるカメムシは何種類かいて、農家の方は駆除に苦労されているようです。