命がけそれも知らずに春がきた あきオジ

世のすべて置き去りにして薔薇を見る あきオジ

一列に歩き始める芥子の丘 あきオジ

どこ行くか開花情報教えたり あきオジ

動けなくなったら
写真を見ながら思い出そうか
そんなことを思いますが

それはありませんね。
そのときはそのときの楽しみを見つけるのがいい。

つつじ咲く高台に立つありがたさ あきオジ

初夏の風杖つく人を追いぬきぬ あきオジ

変わりゆく葉の色なれば夏がくる あきオジ

変わり続け
元の戻るようだけれど
同じじゃない。
それがあるから俳句も面白い。

これ以上望むことなき若葉かな あきオジ

これ以上の願い事をするなんてわがまま。

今日もまたこぼれる若葉の佃煮屋 あきオジ

根津辺りは中途半端だけれど
生活の臭いが残っていて面白い。