あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

荒海を受けて渦まく秋深し  あきオジ

2011-09-30 19:39:36 | 日記
神代植物公園です。

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朝顔や咲いたばかりの命哉  夏目漱石(明治24年)

君逝きて浮世に花はなかりけり  夏目漱石(明治24年)

通夜僧の経の絶間やきりぎりす  夏目漱石(明治24年)

(夏目漱石の句はどれもいいですね。切り口がいいですし、技巧的にも過剰にならないのが好きですね。でも、句が先にあるようなものが多いのが気になります。
でも、それでいいのかも)

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この秋も練られたネタの講義かな  あきオジ

紅葉し散りて冬を待つ高尾山  あきオジ

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夕焼けの土手抜けて行く自転車あり  あきオジ

2011-09-30 19:30:37 | 日記
神代植物公園
柘榴です。
柘榴は画材としてよく利用されますね。
小倉遊亀の絵が印象にありますね。

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秋風の石を拾う  山頭火

ゆう空から柚子の一つをもらう  山頭火

音場あたたかうして藪柑子  山頭火

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だらだらと時間をつぶしていると山頭火の句も響いてきませんね。
俳句も読者との阿吽の呼吸で感じられるかどうかが決まるのですね。
そんなことを思います。

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賢さも見せぬ曾良の衣更  あきオジ

2011-09-30 18:53:47 | 日記
神代植物公園です。
今日は、仕事がなかったので長距離の散歩をしました。

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黒髪山

剃り捨てて黒髪山に衣更 曾良

しばらくは瀧にこもるや夏の初め  芭蕉

(曾良は芭蕉の旅の同伴者なのですが趣味人であるだけでなく教養人だったことがいろいろなところで分かりますね。)

(日光の男体山は、中禅寺湖の上に盛りあがったような不思議な形の山ですね。普通の山のように上がり下りがあるわけでもなく、峠で一休みという雰囲気もなく、ひたすら登りつつける山なのですね。それが面白いですね。芭蕉は相当の健脚だったことが分かりますね。私も一度だけ登りましたが二度と登りたくありません。)

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のこされた蓮の台に赤蜻蛉   あきオジ

2011-09-30 05:58:49 | 日記
南瓜がみのる風景
若い人たちは想像できないでしょうね。

年寄りは若い人が電車の中で化粧している姿をみてとまどう。

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蛍狩われを小川に落しけり  夏目漱石(明治24年)

世をすてて太古に似たり市の内  夏目漱石(明治24年)

雀来て障子にうごく花の影  夏目漱石(明治24年)

(夏目漱石の学者としての風景と樋口一葉の貧しい生活者の風景が重なるのが明治ですね。記録に残らない平凡な人たちの「思い」によって時代は支えられているのですね。)

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職人の世界をとらえた映像をみていると
職人には職人の世界があり、道があり深さがあるのだなあと
羨ましく思います。

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紅葉なる細き道ゆく夕べかな     あきオジ

2011-09-30 05:44:55 | 日記
神代植物公園のダリアです。
色合いが好きです。

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擂鉢のみそみめぐりの寺の霜  蕪村(24歳)

行年や芥流るるさくら川 蕪村(24歳)

(老成しているというより、当時の時代感覚とか平均寿命のことを考えると、そんな人生の受け止め方かもしれません。4,50年が平均寿命だと考えられた時代には、急いで人生の後始末をつけなければいけない。そんな雰囲気があったのでしょうね。)

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紅葉坂うねりのぼれば瀧みゆる  あきオジ

2011-09-30 05:32:22 | 日記
神代植物公園です。
毎日、更新に追われて一年が過ぎていきます。
ありがたいことです。

もう最近は生活習慣病ですね。
更新していないと落ち着けないのです。

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あらとうと青葉若葉の火の光  芭蕉・おくのほそ道・日光

(芭蕉は日光に来ても東照宮や家康のことには触れていないですね。どのような意図なのでしょうか。)

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栃木県で暮らしたことがあります。
そのときに、日光、黒羽、雲巌寺、遊行柳などを何度も尋ねました。
そのときは「名所だから行ってみよう」と程度でしたが
今となったら
もっと丁寧に見ておけばよかったという
贅沢なことでした。

日光は写真家ではありませんが
雨上がりの光りが射し始めたころが
美しいですね。

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後世の人たちは
このような遺物を生きる糧にしているのですね。
それもあるかなあ



薔薇咲いて眩しく光る聖観音  あきオジ

2011-09-29 20:34:55 | 日記
神代植物公園ではもう秋の薔薇が咲いています。

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見て退屈しない。
それが美しさの基準かもしれません。

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段々と霧下りゆく千枚田  あきオジ

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好きだからつよくぶつけた雪合戦  風天

貸しぶとん運ぶ踊り子悲しい  風天

行く年しかたないねていよう  風天

(このぎこちなさというか、ためらった表現が風天の魅力ですね。)

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秋になり秋の花咲くおかしさよ  あきオジ

2011-09-29 20:12:26 | 日記
神代植物公園のバラです。
秋のバラフェスタももうすぐですね。

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寝てくらす人もありけり夢の世に  夏目漱石(明治23年)

東風吹くや山一ぱいの雲の影  夏目漱石(明治23年)

柿の葉や一つ一つに月の影  夏目漱石(明治24年)

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夏目漱石の句はバランスがいいですね。ウエットにとんだ展開も好きです。

コスモスを倒したる風どこ消え   あきオジ

2011-09-29 05:47:32 | 日記

神代植物公園の盆栽です。
このような盆栽を育てる趣味の人もいるのですね。
日本人は奥行きが火深いのですね。

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帰ろうと泣かずに笑へ時鳥   夏目漱石(明治22年)

聞かふとて誰も待たぬに時鳥  夏目漱石(明治22年)

(「時鳥」は当時は肺結核を示したのですね。「子規」も不如帰も同じなのですね。そんな事情も知りませんでした。)

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