あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

燃える秋

2008-11-30 17:41:39 | 日記
秋は人恋しさが深くなり

赤提灯に誘われるおなじの背中が細くなり

裏道選んで歩いてる。

きっと迷っているのだろう

夕焼け雲さえ寂しげで

ジョギングする人包み込む

中年オヤジのけなげさも

何か悲しげな絵になっている。

ひともない駅のホームで語る人声は

かすれた声でも通じている

きっと仕事の愚痴だろう。

それぞれがそれぞれの夕暮れ冷気を感じている

駅から出てきたあの人は

カバンを抱えて急ぎ足。

きっと、急ぐ理由は子どもだろう

マンションの扉を開けたときの

あの歓声をあれこれと

考えながら信号をじっと待っているのだろう。

あっと言う間に日が沈み

誰も彼もが網の中に吸い込まれていく。




走る少年がいる

2008-11-30 07:24:53 | 日記
新宿御苑

落ち葉の広場を少年が走っている。

軽やかに

ウサギのように飛跳ねたり

立ち止まったり

歓声を上げながら鬼ごっこしている。

考えてみれば

あのように走り回ることができたのはいくつぐらいまでだったろう。

あの無邪気さは突然

本当に突然

上司に指示され

命令され動き回り

無邪気さなどどこにもなく

不平と不満でいっぱいになって走り回っている姿に

変わっていた。

それでも、あるときまでは、頭より体の時代だった

余ったエネルギーを腹立ち紛れに運動に向けたりした。

なのに、今は動くエネルギーを蓄えておかないと

動けない。

歩くのに手いっぱい

それでいいと自分に言い聞かせる時期を通過しないと

今の自分が惨めになる。

あれこれ説明をつけてもどれもこれも唐突だ

やはり年よりであっても動物のように

動けなくなったら

引退すべきなのだ。

枯れた境地

それは新たに生み出した世界なんだろうな。

ありがたいことに・・・・


ワイルドチャイルド

2008-11-29 20:15:13 | 日記
先ほどまで

エンヤの「デイウイズアウトレイン」を聞きながら熟睡

というのも、朝から神代植物園と新宿御苑で写真取材

ただ、歩いて歩いて写真を撮って

それだけの一日だった。

お疲れ様。

そろそろ、勉強するとか、趣味の何とか・・・

老人会に参加すればよいものを・・・・・・・

懲りもせず、写真を撮りに出かけた。

もう、これは老後の楽しみではなくて

仕事。だから眠い。

このごろ遊ぶための能力の貧しさと幅の狭さを感じるなあ。

トホホ

そんなとき妙に悲しいなあと思うことがある。

いや、そんなことがいっぱいある。

でも、その多くは言葉にならないし

表現できる形にはなっていない。

混沌としたままで何かが足りない

何かがわかっていない。

そんな感じ。

笠 智衆が演じる小津映画の父親の背中

そんなことかなあ

好きなことに理由などないし

悲しいことは湧いてくるもの

そう

そんな感じ

「理由なんか要らない。一日をそのまま過ぎるのにまかせるのよ」

ワイルドチャイルドの中に、こんな歌詞があったる。

エンヤに声を掛けられて眠りからさめながら、

「そうなんだ。理由なんかいらない」

足りないものなど探す必要はない

そのときになれば、何もかも明らかになる。

今は目覚め、そして起きあがることで十分なのだ。

そんなことだと思いながら、意識は薄れていく。

銀杏の輝き

2008-11-29 07:09:15 | 日記
銀杏の背筋を伸ばした立ち姿

光をいっぱい受けて

影を長く作る

誰のせいでもなく・・・

そして誰のためでもなく・・・・

子らが学校へ向かう

子らのざわめきが通り過ぎると

秋の終わり

長い長い冬が忍び寄る

もう、自分は背を丸めている

あと何年同じことを続けるのだろうか。

過去を振り返る余裕もなく

はてが見えない不安の中に生きている。

凛として生きよ。

自分に声を掛け

歩き出す。


酒飲んで運転して懲戒免職

2008-11-28 21:35:37 | 日記
そんな警察官がいた。

彼のそれまでの30年は何だったのだろうか。

きっと飲酒運転の常習犯だったのだろう。

それにしても

家族もいるだろう。

娘は大学生かもしれない。

自宅のローンあるだろう。

「悪い奴は許せない。」

それが正義だとすればそのとおりだけれど

悲しい。

「愛とは許すことである」とは言う人はいない。

今の時代、許してはいけないのだ。

被害者も「許せない」と叫び続ける。

断罪を望むことが正義であり

坊さん達はひたすら沈黙している。

それにしても元警察官になった彼は、毎日後悔して、

そして、ため息をつき

間の悪い顔をして歩かなければならない。

奥さんはパート出始めたかもしれない。

同僚は気まずい思いになり、顔を合わせることも辛い。

それでちょうどいいのか自分には分からない。

でも、悪いことをした事実を背負いながら

これから生きていくことはあまりにつらい。

彼の側に立つのは「営業として」の弁護士だけだとすれば

どこかで軸がずれている。


明日は神代植物園に行こう

2008-11-28 21:12:31 | 日記
今日は雨模様

明日は天気がよさそうだ。

神代植物園に出かける。

楓がきれいに色づいていれば楽しいのだが

写真を撮りに出かけるときは、前の日から楽しい

写真を撮るのは面白いし

たくさん撮らなければと焦ってしまう。

でも、家に戻ると

写真を見直し、選びだし

ブログにアップできるものをさらに選ぶのも楽しい。

自分のばあいは、文章とセットのつもりで撮り

芸術路線はさらさら考えておらず

文章に添える埋め草

でも、ストックができると嬉しい。

写真を一週間以内にアップしておかないと

季節を逸してしまう。

だから、沢山撮って、また次の撮影

でも、今年は、花写真もこれが最後かな・・・・

この何もない季節になってからネタ探しも

苦し紛れのどんでんがえしで面白い。

電車の通る風景とかマンホールの蓋とか

あれこれあるかもしれない。

元気なときは歩き回ろう。


「ライブ・ジェシー・ノーマン」を聞く

2008-11-28 06:00:17 | 日記
なぜか、懐古趣味でにブログの更新をしながら

レコードを聴いていました。

「センチメンタル2」井上陽水でした。

森山良子の「カレッジフォーク」と同じくらい聞きました。

ある年齢以上の方は「わかる」と納得するかもしれません。

その懐かしさのついでにDVDでジェシー・ノーマンの

演奏会ライブを聞きました。

今はケースの奥の方に放置されたままですが

かつては、このDVDもけっこう見ましたね。

重厚な声質

温かみのある表現力はいいですね。

多くのソプラノ歌手の死んでしまうのではないか

そんな不安になる金属音は耐えられないものがあります。

私はクラシック音楽は何人かの作曲家のいくつかの曲以外は

苦手です。特にオペラは大の苦手です。

当然、歌曲を思い入れたっぷりに顔面を硬直させ

目が一点に固まったような女性歌手の歌唱

想像しただけで「ぞっと」します。

でも、彼女だけはそれを感じません。

それだけの理由で聞いていました。

ライブ版では「汗」を感じ

「劇場の温度」を感じていいですね。

ライブ版はヘンデル、シューベルト、黒人霊歌等

何かのチャリティーリサイタルのような曲が並んでいますが

それでいいのかもしれません。

音楽は何も残らない。

それでいいのです。

ひさしぶりに掃く垣根の花が咲いてゐる  山頭火

2008-11-27 18:58:00 | 日記
この時期

あちこちで山茶花が咲いている。

秋から冬を代表する花ですね。

この花が山茶花かどうかはわかりません。

「しずかといえばしづか、さびしいと思えばさびしい生活だった。」

山頭火は「鉢の子」の序としてこのような表現をしています。

山頭火の俳句は定型を打ち破った爽快さがあるのですが

「これいいね」と思われるものは案外少ないように思えます。

もちろん専門家や評論家ならあれこれ言うのでしょう。

もちろん、好きな句もありますし

印象的な俳人です。

でも、私には肩透かしなのですね。

これは、素人だからいえるかもしれません。

切捨ての爽快感に影があったり

美的潔さが感じられないのです。

いい調子かなと思って

読み直すと、妙に技巧的であったり、細工があったり

ときには説明的ですね。

ストレートに伝わってくる感動が乏しいのですね。

なぜか、彼の破壊的な日々のエピソードの方が俳句的であるように思えるのです。

でも、朝、トイレに持ち込む本の一つです。

私の好きなのは

「どうしようもないわたしが歩いてゐる」ですね。

でも、これって俳句的ではないですね。

この外れたぬくもりがお気に入りなのです。

野球音痴というか

2008-11-27 07:16:18 | 日記
私はプロ野球には関心がありません。

いまだにルールに馴染めません。

結局のところ今年は西武が優勝したということですが

どうゆう経緯で優勝したかについてはわかりません。

プロ野球中継の嫌いなのは、アナウンサーの過剰な言葉

そして、解説者の馬鹿げた解説かもしれませんね。

そう思うこともあります。

ですから、テレビでのプロ野球中継は見ることがありません。

ということは地上波のテレビはシーズン中

あちこちのテレビ局がプロ野球中継をしますから

見る番組が制限されます。

どうしてもケーブルテレビを見るようになります。

そして、東京へ移って来てからは

ミステリーとか時代劇になってしまいました。

そんなことから見始めたのが「シャーロック・ホームズ」

「剣客商売」などの番組です。

それまで時間的にも余裕がなくて見ていなかった番組を

見るようになったのは暇つぶしの幅を広げることになりました。

「シャーロック・ホームズ」は映画作りが精緻で

当時のロンドンの風景や風俗を知ることができて興味深いです。

「ポアロ」とセットにしてみています。

「剣客商売」は、時代劇が嫌いで

「実は・・・・」という身分を隠して、庶民生活に入り込むスタイルが

嫌いで、見ていませんでしたが、この番組だけはちょっと違っていました。

まだまだ、悪い奴は切られて当然のような展開は苦手ですが

それでも楽しめます。

野球が嫌いだと別の発見があるのですね。

明月院の丸窓

2008-11-26 20:35:33 | 日記
鎌倉に出かけました。

紅葉の期待があったのです。

でもネットで調べたのとは違っていました。

円覚寺のもみじは美しいものではありませんでした。

関東では紅葉はきれいにならないですね。

でもなぜか、観光客だけはいっぱいでした。

平日なのに人がいっぱいなのです。

不思議ですね。

おじさんおばさんだけでなく若い人も多かったですね。

どうしてでしょうか。

多分、韓国の人、中国の人も多いのでしょうが

言葉を聞かなければわかりません。

円覚寺はそこそこの紅葉

明月院はいつもそれなりの仕掛けがあり楽しいですね。

東慶寺は、それなりの紅葉でした。

でも、そんなものなのでしょうね。

やはり、何度も足を運び

二三年は通いつめなければいけませんね。

今年で二年目です。

来年は本格的に通いつめれば

何か見えるかもしれません。

昭和記念公園はどうやら見当がついてきました。

神代植物園ももう少しで見えてきます。

これから始まりますね。

・・・・・・・・・・・・

「歓喜の歌」(松岡錠司監督・小林薫主演)

志の輔原案の映画です。

でも、松岡監督が気の毒なほど

拙速な作りで、薄っぺらなできぐあいの映画でした。

脚本が悪いし、監督もそれほど熱を入れていないし、出演者もその場限り。

話としては、市の公民館勤務のぐうたら職員が

ダブルブッキングの失敗をしてしまう。

二つのコーラスグループの公演が同じ日なのです。

そこまで説明すれば

ああ、いろいろなやりとりがあるけれど

ベートウヴェンの「合唱」につながるのかなと思います。

展開は見えます。

三谷幸喜だったら、ここで一ひねりですが

それがありません。まあ、そこまでたどりつくまでに

小さなエピソードを重ねますが

さほど、くすぐるわけでもなく

あれこれのエピソードが最後に収斂する。

そこで涙を誘う。

いつも思うのですが、観客が上手に騙されたい

のせられたいと思っているのですから

期待通りの演出をして欲しいのです。

でも、フルオーケストラの演奏があるのにかかわらず

舞台にはピアノがあるだけ

一事が万事

まあ、そんな映画もあるということでした。

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NHKの番組で「枝雀」の懐かしい映像を見ました。

天才枝雀の対談や落語をたっぷり見せます。

体を張った熱演を見ていると

この芸人は自分の身を削って演じていることがわかりますね。

素の顔からは「死の願望がある」ということさえ読み取れるような気がします。

番組の中で彼は「楽しく生きなければならんと思っている」と述べています。

でも、枝雀の本質は哲学的なのですね。

ですから、自分の限界が見えてきたら、マンネリを感じたときの

伸びしろがないのですね。

そんな言い方をした落語家が自殺した。

この映像を見ていたら、その理由がわかるような気がしまたね。

でも、結果からどんな説明も可能ですね。