予定が入っていない週末。昨日はフリーな土曜日だった。
珍しく妻のほうからお出かけプランを提案してくる。
十時半、二人で車で出かけることにした。天気も悪くなさそうだ。
夏のあいだは暑さを避けて不要不急の外出は控えていたから
久しぶりのドライブだ。
行く手の方角に黒い雲があるのが気になる。後方の空は明るいのに。
走り始めて十分もたたぬ頃、フロント・ガラスが濡れてくる。
案の定、雨が降り出したらしい。みるみるうちに雨脚が強くなる。
叩きつけるような激しい降り方になった。だがそのまま五分ほど
走り続けていると雨は急におさまり、さっきの土砂降りがうそのよう
に静かになった。目的地に着くころには雨はあがっていた。不思議だ。
「道の駅」に到着。土曜日なので人出が多い。別に何か催しものが
あるわけではない。農家から直納の野菜などを目当てに来ている
のであろう。近隣の農家で採れたての野菜が素朴に並べられている。
北あかりというジャガイモやイチジクを買い、ふと見ると、とてつもなく
大粒の栗が置かれていた。つやつやとした色つやをしていて
いかにもうまそうである。躊躇なくかごに入れる。
これぞ、そっこーというやつだ。またの名を衝動買いともいう。
秋はおいしい食べ物が豊かに出回る季節である。
なかでも栗や柿には目がない。どんな食べ物も採れたてなのには
かなわないだろう。