チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

作品番号別・クラシックの有名曲(1~150番)

2018-08-08 14:27:32 | 名曲選

【2015年9月30日のどうでもいい記事に101-150番を追加しました】

クラシック音楽が好きな人は、たいていの名曲の「作品番号」を無意識のうちに覚えてしまいますよね。

そこのところをちょっと整理しようと思って、Googleで「作品○○」(1から150まで)を検索して、作品番号ごとの検索結果の上のほうに出てきたものから書き出してみました(ヒマ)。例えば、作品番号14といえば幻想交響曲だよね!的な見方をしてください。

(珍しいと思った音楽は太字にしました。要注目曲かも)

1 ブラームス:ピアノソナタ第1番
2 ショパン:ラ・チ・ダレム変奏曲
3 ラフマニノフ:幻想的小品集
4 チュルニョーニス:2つの小品
5 コレッリ:ヴァイオリンソナタ集
6 コレッリ:合奏協奏曲、ショパン:マズルカ
7 ショパン:マズルカ
8 コダーイ:無伴奏チェロソナタ
9 ショパン:夜想曲、アルビノーニ:5声の協奏曲集
10 ショパン:エチュード
11 ショパン:ピアノ協奏曲第1番
12 シューマン:幻想小曲集
13 シューマン:交響的練習曲
14 ベルリオーズ:幻想交響曲
15 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番
16 グリーク:ピアノ協奏曲、シューマン:クライスレリアーナ
17 ショパン:マズルカ、シューマン:幻想曲ハ長調
18 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
19 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番、ラフマニノフ:チェロソナタ
20 ベートーヴェン:七重奏曲、ショパン:スケルツォ第1番、R.シュトラウス:ドン・ファン
21 ラロ:スペイン交響曲、ショパン:ピアノ協奏曲第2番
22 ドヴォルザーク:弦楽セレナード、ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ
23 ショパン:バラード第1番、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
24 シューマン:リーダークライス、ショパン:マズルカ
25 ショパン:エチュード
26 シベリウス:フィンランディア、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
27 ベートーヴェン:「月光」を含むピアノソナタ集、ショパン:夜想曲第8番
28 ショパン:24の前奏曲
29 セルゲイ・ボルトキエヴィチ:12の練習曲、チャイコフスキー:交響曲第3番「ポーランド」
30 ショパン:マズルカ、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
31 ショパン:スケルツォ第2番、ベートーヴェン:ピアノソナタ第17番「テンペスト」
32 ホルスト:惑星
33 ショパン:マズルカ、ラフマニノフ:音の絵、E・ケーラー:フルートのための35のエクササイズ
34 ショパン:華麗なる円舞曲
35 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
36 ベートーヴェン:交響曲第2番、チャイコフスキー:交響曲第4番
37 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
38 ブラームス:チェロソナタ第1番、シューマン:交響曲第1番、スクリャービン:ワルツ
39 ブラームス:4手のためのワルツ集、シューマン:リーダークライス、ラフマニノフ:音の絵
40 R.シュトラウス:英雄の生涯
41 ショパン:マズルカ、シューマン:弦楽四重奏曲集
42 シューベルト:ピアノソナタ第16番、シェーンベルク:ピアノ協奏曲
43 ラフマニノフ:パガニーニの主題による変奏曲、シベリウス:交響曲弟2番
44 シューマン:ピアノ五重奏曲、シベリウス:悲しきワルツ、ドヴォルザーク:セレナードニ短調
45 ショパン:前奏曲、チャイコフスキー:イタリア奇想曲
46 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集
47 シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番
48 チャイコフスキー:弦楽セレナード
49 メンデスルゾーン:ピアノ三重奏曲第1番、ショパン:幻想曲へ短調、チャイコフスキー:大序曲「1812年」、カプースチン:シンフォニエッタ
50 ショパン:マズルカ
51 ショパン:即興曲第3番、ブラームス:弦楽四重奏曲集
52 ショパン:バラード第4番、シベリウス:交響曲第3番
53 ショパン:英雄ポロネーズ、ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
54 シューマン:ピアノ協奏曲
55 ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
56 ショパン:マズルカ、メンデスルゾーン:交響曲第3番「スコットランド」
57 ベートーヴェン:ピアノソナタ第23番「熱情」
58 ショパン:ピアノソナタ第3番、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番、ドヴォルザーク:スターバト・マーテル
59 ショパン:マズルカ、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番
60 スクリャービン:交響曲第5番「プロメテ」、ベートーヴェン:交響曲第4番
61 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
62 メンデルスゾーン:無言歌集、ショパン:夜想曲第17番
63 ショパン:マズルカ、プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
64 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲、チャイコフスキー:交響曲第5番
65 ショパン:チェロソナタ
66 ショパン:幻想即興曲
67 ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、ショパン:マズルカ
68 ブラームス:交響曲第1番、ショパン:マズルカ、シューマン:こどものアルバム、ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
69 ショパン:ワルツ集、ベートーヴェン:チェロソナタ第3番
70 ドヴォルザーク:交響曲第7番、ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5番、シューマン:アダージョとアレグロ
71 ショパン:ポロネーズ、チャイコフスキー:くるみ割り人形、ハイドン:弦楽四重奏曲集
72 チャイコフスキー:18の小品、ショパン:夜想曲第19番
73 シューマン:幻想小曲集
74 チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第10番「ハープ」
75 シベリウス:5つの小品「樹の組曲」、ドヴォルザーク:「四つのロマンティックな小品」
76 ハイドン:エルデーディ四重奏曲
77 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
78 サン=サーンス:交響曲第3番、ブラームス:ヴァオリンソナタ第1番「雨の歌」
79 ベートーヴェン:ピアノソナタ第25番、ブラームス:2つのラプソディ
80 ベートーヴェン:合唱幻想曲、ブラームス:大学祝典序曲、フォーレ:組曲「ペレアスとメリザンド」
81 ブラームス:悲劇的序曲、ショスタコーヴィチ:「森の歌」、ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲第2番
82 シベリウス:交響曲第5番
83 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、プロコフィエフ:ピアノソナタ第7番
84 ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」
85 エルガー:チェロ協奏曲
86 ベートーヴェン:ミサ曲ハ長調
87 ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ
88 ドヴォルザーク:交響曲第8番
89 ジェームズ・バーンズ:交響曲第3番(何これ?冬の旅に勝ってます)、シューベルト:冬の旅
90 シューベルト:4つの即興曲
91 モシュコフスキー:20の小練習曲、ベートーヴェン:ウェリントンの勝利、ブラームス:2つの歌曲
92 ベートーヴェン:交響曲第7番
93 ベートーヴェン:交響曲第8番、ショスタコーヴィチ:交響曲第10番
94 プロコフィエフ:フルートソナタ、シューマン:3つのロマンス
95 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
96 ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」、ショスタコーヴィチ:祝典序曲
97 シューマン:交響曲第3番「ライン」
98 ブラームス:交響曲第4番
99 シベリウス:8つの小品、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、ブラームス:チェロソナタ第2番、カステルヌーヴォ=テデスコ:ギター協奏曲第1番
100 ブルグミュラー:25の練習曲、プロコフィエフ:交響曲第5番
101 ベートーヴェン:ピアノソナタ第28番
102 ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
103 サン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」
104 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
105 シベリウス:交響曲第7番、ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第14番
106 ベートーヴェン:ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」
107 シャミナード:フルート小協奏曲、ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番
108 ブラームス:ヴァイオリンソナタ第3番
109 ベートーヴェン:ピアノソナタ第30番
110 ベートーヴェン:ピアノソナタ第31番
111 ベートーヴェン:ピアノソナタ第32番、シューマン:幻想小曲集
112 ショスタコーヴィチ:交響曲第12番、シベリウス:タピオラ、フォーレ:マスクとベルガマスク
113 シューマン:おとぎの絵本
114 ブラームス:クラリネット三重奏曲
115 ブラームス:クラリネット五重奏曲
116 ブラームス:7つの幻想曲集
117 ブラームス:3つの間奏曲
118 ブラームス:6つの小品
119 ブラームス:4つの小品
120 ブラームス:クラリネットソナタ
121 シューマン:ヴァイオリンソナタ第2番
122 ブラームス:11のコラール前奏曲、ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第11番
123 ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
124 シューマン :アルバムの綴り
125 ベートーヴェン:交響曲第9番
126 ベートーヴェン:6つのバガテル
127 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番
128 ベートーヴェン:くちづけ
129 シューマン:チェロ協奏曲
130 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番
131 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番
132 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番
133 ベートーヴェン:大フーガ
134 シューマン:ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロ
135 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番
136 ベートーヴェン:カンタータ「栄光の瞬間」
137 ヨハン・シュトラウス1世:アンネン・ポルカ
138 ヨハン・シュトラウス2世:ペピタ・ポルカ
139 ガリボルディ:グランド・エクササイズ、ツェルニー:100番練習曲
140 コルネリウス・グルリット:子供のためのアルバム
141 ショスタコーヴィチ:交響曲第15番
142 シューベルト:即興曲集
143 カプースチン:ピアノソナタ第19番
144 サン=サーンス:カヴァティーナ
145 ガリボルディ:フルートのためのデュエット
146 ランゲ:3つのソナチネ
147 ショスタコーヴィチ:ヴィオラソナタ
148 マウロ・ジュリアーニ:ジュリアナーテ
149 カプースチン:短いけれど超絶技巧の練習曲
150 シャミナード:スペインのセレナード



。。。なぜかショパン強し!

この作品にはやっぱりこの番号しかないね!(運命の67、悲愴の74、ブラームス4番の98など)というのがけっこうあります。いっぽう、ベートーヴェンの皇帝(作品73)やらの超有名曲が意外とGoogleで引っかからないものだと少々驚きました。そういう曲は落ち目なんでしょうか?

さらに、それぞれの番号が持つ固有の性格なのか、名曲がひしめき合う作品番号があると思いきや、反対にスッカスカな番号もあることは興味深いです。

100番以降を見ると。。ブラームスがベートーヴェンのソナタや弦楽四重奏曲の作品番号を意識していたのは明らかなような気がします。

ちなみに、作品番号で名曲を語りすぎるとクラシック愛好家以外の人たちに気持ち悪がられそうなので注意すべきだと思いました。


遠山一行氏「かけがえのない百曲」(芸術新潮、1962年)

2015-01-01 22:42:28 | 名曲選

先月、平成26年12月10日に92歳でお亡くなりになった、音楽評論家の遠山一行(とおやまかずゆき)さんの「かけがえのない百曲」という気合の入った記事が昭和30年代の『芸術新潮』に何年かにわたって連載されていました。
その最終回・昭和37年12月号で、まとめとして100曲のリストが掲載されました。(今回は「春の祭典」がちゃんと入っている!)

1.モーツァルト「ディヴェルティメント第17番ニ長調K.334」
2.同「交響曲第40番」
3.同「交響曲第41番・ジュピター」
4.同「弦楽五重奏曲第4番ト短調」
5.同「ピアノ協奏曲第20番ニ短調」
6.同「レクイエムニ短調」
7.ショパン「エチュードop.10とop.25」
8.同「ピアノ協奏曲第2番」
9.同「スケルツォ第4番」
10.同「マズルカ全曲」
11.同「舟歌op.60」
12.同「幻想曲op.49」
13.バッハ「平均律クラヴィーア曲集」
14.同「フランス組曲第6番」
15.同「半音階的幻想曲とフーガ」
16.同「オルガン小曲集」
17.同「トッカータとフーガニ短調」
18.同「カンタータ第4番・キリストは死の絆につかせたもう」
19.同「マタイ受難曲」
20.同「マニニフィカトニ長調BWV243」
21.同「ブランデンブルク協奏曲第3番」
22.同「無伴奏チェロ組曲第5番」
23.同「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータニ短調BWV1004」
24.同「フーガの技法」
25.ヘンデル「12の合奏協奏曲」
26.同「メサイア」
27.ハイドン「交響曲第104番」
28.同「四季」
29.ベートーヴェン「交響曲第3番英雄」
30.同「ピアノ・ソナタ第32番」
31.同「弦楽四重奏曲第14番」
32.シューベルト「白鳥の歌」
33.同「冬の旅」
34.同「糸を紡ぐグレートヒェン、野ばら、音楽に寄せて、湖上にて、若い尼」
35.同「未完成交響曲」
36.ベルリオーズ「幻想交響曲」
37.シューマン「クライスレリアーナ」
38.同「詩人の恋」
39.同「ピアノ四重奏曲」
40.ブラームス「四つの厳粛な歌」
41.同「クラリネット五重奏曲」
42.メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」
43.ブルックナー「交響曲第7番」
44.マーラー「大地の歌」
45.チャイコフスキー「交響曲第6番悲愴」
46.シベリウス「交響曲第4番」
47.ヴォルフ「メーリケ歌曲集」
48.R.シュトラウス「歌曲(夜、万霊節、きみの黒髪でぼくを包んでくれ、あした、たそがれの夢、子守歌)」
49.同「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
50.フォーレ「やさしき歌op.61」
51.同「レクイエム」
52.デュパルク「歌曲」
53.ムソルグスキー「展覧会の絵」
54.同「死の歌と踊り」
55.ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
56.同「ビリティスの歌」
57.同「前奏曲集第1巻、第2巻」
58.同「海」
59.同「聖セバスティアンの殉教」
60.同「3つのソナタ」
61.ルーセル「交響曲第3番」
62.ラヴェル「ダフニスとクロエ」
63.同「夜のガスパール」
64.同「ピアノ協奏曲ト長調」
65.同「マダガスカル島民の歌」
66.プロコフィエフ「ヴァイオリン・ソナタ第1番」
67.ストラヴィンスキー「春の祭典」
68.バルトーク「弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽」
69.同「弦楽四重奏曲第4番」
70.シェーンベルク「架空庭園の書」
71.同「モノドラマ・期待」
72.同「月に憑かれたピエロ」
73.ベルク「抒情組曲」
74.同「ヴァイオリン協奏曲」
75.ウェーベルン「ピアノのための変奏曲op.27」
(以下オペラ)
76.モーツァルト「フィガロの結婚」
77.同「ドン・ジョヴァンニ」
78.同「魔笛」
79.グルック「オルフェオとエウリディーチェ」
80.ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」
81.ヴェルディ「オテロ」
82.同「ファルスタッフ」
83.同「アイーダ」
84.プッチーニ「ラ・ボエーム」
85.ウェーバー「魔弾の射手」
86.ビゼー「カルメン」
87.ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」
88.ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」
89.同「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
90.同「パルジファル」
91.ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」
92.R.シュトラウス「ばらの騎士」
93.同「エレクトラ」
94.ベルク「ヴォツェック」
95.ストラヴィンスキー「兵士の物語」
96.ラヴェル「子供と魔法」
97.オネゲル「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
98.ガーシュウィン「ポーギーとベス」
99.シェーンベルク「モーゼとアロン」
100.ラモー「優雅なインドの国々」


↑ 同号の裏表紙より。こういう時代。



。。。遠山氏はプロテスタントだけあって(?)100曲中バッハが12曲を占めていますが、順当な選曲だと思いました(逆に、あんまり「変な曲」が入ってなくて残念)。

今年は、この100曲のうち聴いたことがなかったり、適当に聞き飛ばしていた音楽をあらためて深く聴いていきたいです。


20世紀の名曲50選(1955年)

2014-12-03 18:31:56 | 名曲選

『藝術新潮』昭和30年3月号に「二十世紀の名曲五十選」という座談会記事がありました。
メンバーはこの4人です(敬称略)。

中島健蔵(フランス文学者、1903-1979)
深井史郎(作曲家、1907-1959)
吉田秀和(音楽評論家、1913-2012)
入野義郎(作曲家、1921-1980)

この有名な方たちがまず1901年から1954年までに発表された主な曲をリストアップし、それからケンケンガクガクたる議論を経て最終的に50曲に絞るという企画です。

結果を先に書いてしまうと、この50曲に決まりました!

(順不同)
R.シュトラウス エレクトラ 薔薇の騎士
マーラー 大地の歌
シベリウス 交響曲第2番
ドビュッシー ペレアスとメリザンド 前奏曲集第1巻 聖セバスチャンの殉教
ラヴェル 鏡 ダフニスとクロエ ピアノ協奏曲
ルーセル 組曲ヘ長調
シェーンベルク 月に憑かれたピエロ ワルシャワの生き残り
ファリャ 恋は魔術師
バルトーク 弦と打楽器とチェレスタのための音楽 弦楽四重奏曲第4番 ディヴェルティメント
ストラヴィンスキー ベトルーシュカ 兵士の物語 詩篇交響曲 エディプス王 火の鳥
ヴァレーズ イオニゼーション
ヴェーベルン 弦楽三重奏曲作品20
ベルク ヴォツェック 室内協奏曲
オネゲル 火刑台上のジャンヌ・ダルク 交響曲第3番
ミヨー プロヴァンス組曲
フランク・マルタン 小協奏交響曲
サティ ソクラート
アルベニス カタルーニャ
プーランク オーバード
ヒンデミット 画家マチス
プロコフィエフ キージェ中尉 ヴァイオリン協奏曲第1番
ラフマニノフ パガニーニの主題による狂詩曲
ガーシュイン ポーギーとベス
コープランド エル・サロン・メヒコ
ヴァイル 三文オペラ
ハチャトゥリアン ガイーヌ
カバレフスキー ヴァイオリン協奏曲
ダラピッコラ 囚われ人の歌
ショスタコーヴィチ 交響曲第1番、第5番
メシアン 世の終わりのための四重奏曲
ジョリヴェ ピアノ協奏曲
ブリテン ピーター・グライムズ
アイネム 審判
ブゾーニ ファウスト博士

同記事より、『ファウスト博士』のブゾーニ(Ferruccio Busoni, 1866-1924)



この選曲で特に意外なのは、マルタンの小協奏交響曲、ダラピッコラの囚われ人の歌、ジョリヴェのピアノ協奏曲、アイネムの審判。。

いまではあまり有名とは言えない曲ですが、60年前とはいえ、50選に入ったんだからじっくり聴いてみようって気にもなります。

早速ダラピッコラをNMLで聴いてみましたが、自分にはダメでした。。「怒りの日」出まくりだし。マルタンの小協奏交響曲も悪くないけど50曲に入れちゃう?

あと、この座談会では春の祭典(1913年)のハの字も出てこないのには違和感を覚えました。1955年に座談会メンバー4人全員がハルサイのことを知らない筈がないので、ちょっと不思議。。



最後に、この座談会で20世紀の作曲家や作品がかわいそうにも一刀両断されるシーンです。

【サン=サーンス】
中島 サン=サーンスは抜かすかね。


【フォーレ】
深井 フォーレはよそう。


【レーガー】
中島 つまりヒンデミットをしぼればレーガーは落とさざるを得ないということだ。


【シェーンベルクの『グレの歌』】
深井 「グレリーダ」を残すということは、シベリウスに「悲しきワルツ」を残すようなものだ。


【スクリャービン】
中島 スクリャービンは?

吉田 いれない。


【オーリック】
吉田 オーリックを入れると恥ずかしい。


【ウォルトン】
入野 1902年のウォルトン。

中島 いらない。


【バーンスタイン】
入野 バーンスタイン。これは絶対にダメですか。

吉田 ごめんだ。


。。。結構皆さん好き勝手おっしゃっていますね。少々ムカつきます。


90年前の管弦楽曲ベスト200

2014-09-01 22:50:08 | 名曲選

音楽評論家、服部龍太郎(1900-1977)の大正13年(1924年)の著書『レコードの選み方(えらみかた)と聴き方』(アルス社刊)で、オーケストラ曲が200曲選ばれていました。

当然、みんな知っているような曲ばっかだろーなー、って半分バカにしつつ眺めていたら、とんでもない!ちょっとした秘曲紹介本みたいな具合になっています。とにかく90年前の日本でこれらの曲がすべてSPレコードで聴くことができたというのが驚き。(一部、降参みたいな曲もありました。情報補充していきます。)

【バッハ】
1 管弦楽組曲第2番
2 管弦楽組曲第4番

【ハイドン】
3 交響曲第94番「驚愕」
4 交響曲第100番「軍隊」
5 交響曲第103番「太鼓連打」
6 交響曲第104番「ロンドン」

【モーツァルト】
7 交響曲第39番
8 交響曲第40番
9 交響曲第41番「ジュピター」

【ベートーヴェン】
10 交響曲第3番
11 コリオラン序曲
12 交響曲第5番
13 交響曲第6番
14 エグモント序曲
15 交響曲第7番
16 交響曲第8番
17 交響曲第9番

【シュポーア】
18 交響曲第4番「音の浄化」Op. 86

【ウェーバー】
19 舞踏への勧誘

【シューベルト】
20 未完成交響曲
21 交響曲「ザ・グレート」

【ベルリオーズ】
22 序曲「リア王」Op. 4
23 序曲「ローマの謝肉祭」
24 幻想交響曲
25 イタリアのハロルド
26 レクイエム

【メンデルスゾーン】
27 序曲「真夏の夜の夢」序曲
28 序曲「フィンガルの洞窟」
29 序曲「静かな海と楽しい航海」
30 序曲「美しきメルジーネの物語」
31 交響曲第3番「スコットランド」
32 劇音楽「アタリー」Op. 74
33 交響曲第4番「イタリア」
34 序曲「ルイ・ブラス」

【シューマン】
35 交響曲第1番
36 交響曲第2番
37 交響曲第3番
38 マンフレッド序曲

【リスト】
39 交響詩「タッソ、悲哀と勝利」
40 交響詩「レ・プレリュード」
41 交響詩「オルフォウス」
42 交響詩「プロメテウス」
43 交響詩「マゼッパ」
44 交響詩「祭典の響き」
45 交響詩「フン族の戦争」
46 交響詩「理想」
47 ファウスト交響曲
48 ダンテ交響曲
49 ハンガリー狂詩曲第2番

【ワーグナー】
50 序曲「ファウスト」Op. 59
51 忠誠行進曲
52 森のささやき(ジークフリートより)
53 皇帝行進曲
54 ジークフリート牧歌

【ラフ】
55 交響曲第3番「森にて」
56 交響曲第5番「レノーレ」

【フランク】
57 交響詩「アイオロスの人々」
58 交響詩「呪われた狩人」←結構迫力があってヨイです!
59 交響詩「プシュケ」
60 交響詩「鬼神」

【スメタナ】
61 我が祖国

【ブルックナー】
62 交響曲第4番
63 交響曲第7番
64 交響曲第9番

【ルビンシテイン】
65 交響曲第2番「大洋」

【ゴルトマルク】
66 序曲「シャクンタラー」Op. 13
67 序曲「ペンテジレア」Op. 31
68 序曲「縛められたるプロメテウス」Op. 38
69 序曲「サッフォー」Op. 44
70 交響曲第1番「田舎の結婚」Op. 26

【ブラームス】
71 セレナード第1番
72 交響曲第2番
73 大学祝典序曲
74 悲劇的序曲
75 交響曲第3番
76 交響曲第4番

【ボロディン】
77 交響詩「中央アジアの草原にて」

【サン=サーンス】
78 交響詩「オンファールの糸車」
79 交響詩「ファエトン」
80 交響詩「死の舞踏」
81 交響詩「ヘラクレスの青年時代」
82 アルジェリア組曲
83 交響曲第2番イ短調←当時は3番
84 交響曲第3番ハ短調←当時は5番

【バラキレフ】
85 交響詩「タマーラ」

【ビゼー】
86 序曲「祖国」
87 アルルの女 第1組曲
88 小組曲「子供の遊び」

【ペイン】
89 交響曲第2番イ長調「春に」←John Knowles Paine, 1839-1906 YouTubeで聴けます

【ムソルグスキー】
90 交響詩「禿山の一夜」

【チャイコフスキー】
91 幻想序曲「ロメオとジュリエット」
92 幻想序曲「テンペスト」
93 交響曲第3番
94 スラヴ行進曲
95 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
96 交響曲第4番
97 組曲第1番ニ長調
98 大序曲「1812年」
99 組曲第3番ト長調
100 マンフレッド交響曲
101 交響曲第5番
102 組曲「くるみ割り人形」
103 交響曲第6番「悲愴」

【シャブリエ】
104 田園組曲

【ドヴォルザーク】
105 チェコ組曲ニ長調Op. 39
106 3つのスラヴ狂想曲Op. 45
107 交響曲第6番ニ長調Op. 60
108 序曲「我が家」Op. 62a
109 序曲「フス教徒」
110 序曲「自然の中で」
111 序曲「謝肉祭」
112 序曲「オセロ」
113 交響曲第9番「新世界より」
114 交響詩「野ばと」

【マスネ】
115 組曲第7番「アスザスの風景」
116 組曲「エスクラルモンド」
117 組曲「復讐の女神たち」

【グリーク】
118 「ペールギュント」第1組曲
119 古いノルウェーのメロディと変奏Op. 51

【リムスキー=コルサコフ】
120 音画「サトコ」Op. 5
121 交響曲第2番「アンタール」
122 スペイン奇想曲
123 交響組曲「シェヘラザード」
124 序曲「ロシアの復活祭」
125 オペラ・バレエ「ムラダ」
126 組曲「クリスマス・イヴ」
127 ロシアの主題によるシンフォニエッタ

【ダンディ】
128 交響詩「山の夏の日」Op. 61
129 交響的バラード「魔法にかけられた森」Op. 8
130 交響詩「ヴァレンシュタイン」Op. 12
131 交響的伝説「サルビアの花」Op. 21
132 交響的変奏曲「イスタール」Op. 42

【フンパーディンク】
133 ムーア狂詩曲(Maurische Rhapsodie)
134 組曲「王子王女」

【チャドウィック】
135 序曲「タレイア」及び「メルポメネー」
136 Adonais - Elegiac Overture
137 序曲「エウテルペ」
138 交響詩「クレオパトラ」
139 管弦楽のための交響的組曲
140 「タモシャンター」

【ショーソン】
141 交響詩「ヴィヴィアーヌ」

【シンディング】
142 無窮ロンド(Rondo infinito, Op.42)

【エルガー】
143 エニグマ変奏曲
144 行進曲「威風堂々」←「華麗華飾」だって
145 序曲「コケイン」
146 序曲「南国にて」

【ヴォルフ】
147 交響詩「ペンテジレア」

【シャンパルティエ】
148 組曲「イタリアの印象」(Impressions d'Italie )

【マーラー】
149 交響曲第4番
150 交響曲第8番

【レフラー】
151 交響詩「タンタジルの死」Op. 6(La Mort de Tintagiles)
152 「優しき歌」Op. 8 (La Bonne Chanson)
153 交響的幻想曲「悪魔のヴィラネラ」Op. 9 (La Villanelle du Diable)
154 「異教徒の詩」Op. 14(Poeme paien)

【マクダウェル】
155 交響詩「ランスロットとエレーヌ」Op. 23
156 管弦楽組曲第2番「インディアン」Op. 48

【ドビュッシー】
157 牧神の午後への前奏曲
158 ノクチュルヌ
159 小組曲

【R.シュトラウス】
160 交響的幻想曲「イタリアから」
161 交響詩「ドンファン」
162 交響詩「マクベス」
163 交響詩「死と変容」
164 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
165 交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」
166 交響詩「ドン・キホーテ」
167 交響詩「英雄の生涯」
168 家庭交響曲
169 アルプス交響曲

【グラズノフ】
170 交響詩「ステンカ・ラージン」
171 東洋的狂詩曲Op. 29
172 交響的絵画「クレムリン」
173 祝典序曲Op. 73
174 組曲「中世より」
175 交響曲第6番

【デュカス】
176 交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」

【シベリウス】
177 交響曲第1番
178 レンミンカイネン組曲
179 交響詩「フィンランディア」
180 悲しきワルツ

【バントック】
181 アトラス山の魔女
182 ピエロ・オブ・ザ・ミニット
183 音詩第2番「ダンテとベアトリス」

【スクリャービン】
184 交響曲第1番
185 交響曲第3番「神聖な詩」
186 交響曲第4番「法悦の詩」
187 交響曲第5番「プロメテ」

【レーガー】
188 ロマンティックな組曲Op. 125
189 バレー組曲Op. 130

【ラフマニノフ】
190 交響詩「死の島」

【シェーンベルク】
191 交響詩「ペレアスとメリザンド」
192 5つの管弦楽曲

【ラヴェル】
193 マ・メール・ロワ

【コールリッジ=テイラー】
194 カンタータ「ハイアワサの歌」序曲

【シリル・スコット】
195 アイルランド民謡の主題による2つのパッサカリア

【ブロッホ】
196 3つのユダヤの詩

【ストラヴィンスキー】
197 火の鳥
198 ペトルーシュカ
199 春の祭典

【山田耕筰】
200 交響曲「明治頌歌」


。。。最後に日本人ひとり入れましたね!


シンフォニー・名曲名盤30選(1975『音楽現代』)

2014-02-10 18:06:31 | 名曲選

『音楽現代』1975年7月号の特集は「シンフォニー・名曲名盤30選」。
音楽評論家、作曲家、指揮者ら15人がそれぞれ30曲の交響曲の名曲と録音を選ぶという企画です。

その15人というのは相澤昭八郎、大町陽一郎、荻昌弘、鍵谷幸信、黒田恭一、小石忠男、関根俊郎、出谷啓、中河原理、福永陽一郎、廣瀬量平、藤田由之、三浦淳史、山根銀二、そして宇野功芳という先生方です。ボクでも名前を知っている人が何人かいますが、何しろ40年前の雑誌なので既に他界されている方も多いようです。

結果はどうだったのかというと

(15人中14人が推薦)モーツァルト40番
(13人)モーツァルト41番、ベートーヴェン3番,5番,9番
(12人)ベートーヴェン7番、ベルリオーズ幻想、ブラームス1番,4番、チャイコフスキー6番
(11人)ベートーヴェン6番、シューベルト ザ・グレイト
(10人)シューベルト未完成、メンデルスゾーン3番
(9人)フランクニ短調、ドヴォルザーク新世界
(8人)モーツァルト39番、シューマン4番、ブラームス2番、シベリウス2番
(7人)ベートーヴェン4番、チャイコフスキー4番、マーラー4番、ショスタコーヴィチ5番
(6人)ハイドン101番、モーツァルト35番,38番、ブルックナー4番,7番、チャイコフスキー5番、ドヴォルザーク8番、マーラー1番
(5人)ハイドン94番,100番,104番、ベートーヴェン8番、ブルックナー8番、マーラー2番,9番,大地の歌
(4人)メンデルスゾーン4番、ブルックナー9番、ブラームス3番、ビゼー1番、プロコフィエフ1番
(3人)ベートーヴェン1番,2番、サン=サーンス3番、ショーソン変ロ長調、マーラー5番、メシアン トゥーランガリラ

。。。とまあ、予想通りあんまり刺激的な結果ではないですね。やはり皆さん奇をてらうことなく、真面目に無難な選曲をされたということでしょうか。

しかし、15人の選者のなかで、一際目立つ選曲をされている人がいました!モーツァルト・ベートーヴェンとかドイツ系無視。

それは、三浦淳史(1913 - 1997)さんという音楽評論家。イギリス音楽の第一人者でいらしたということですが、それにしても当時としては斬新なチョイスだったでしょうね。LPを入手するのも大変だったのでは?

(三浦淳史氏の推薦曲)
ショーソン変ロ長調、シベリウス3,4,5,6番、ニールセン4,5番、ラフマニノフ2番、ヴォーン=ウィリアムズ1~9番(全曲!プレヴィン盤を推薦)、ストラヴィンスキー ハ調,3楽章の交響曲、アイヴズ2番,4番、エルガー1番,2番、ルーセル3番,4番、ウォルトン1番,2番、ティペット3番、マニャール3番、ブラックウッド1番。

コメントではマニャールの3番を絶賛されています。
『「情熱的な思索家」マニャールの交響曲がこの1枚のLP(アンセルメ)でしか代表されていないことを思うとき、埋もれた交響曲の宝庫はまだまだ開発の余地があるのではなかろうか!?』

そのとおり40年後はむっちゃ開発されていますよ~!マニャ3聴いてみますね。

ちなみに宇野功芳先生の30曲の中にブルックナーが一曲も入っていないので何故!?と不思議に思ったら、「2ヶ月前の特集に書いたから」だそうです。入れといて欲しかったです。