自分のことですみませんが、ことしの年末はもちろん第九も歌うけど、別団体の「マーラー復活を歌う会」に誘われて、「参加しますっ」て即答しちゃったんです。以前CDで夢中になった曲だし、第九より歌うところが少ないからすぐマスターできるだろう、ぐらいに正直見くびっていたところがありました。
しかしながら、素人にとってはその難しいこと、予想を超えていました!(自分はテノール2)
そもそも、地元の第九の会は「やさしい」から指摘されたことがなかったのですが、自分は合唱団の一員としての発声が全然できていないことを思い知らされました。喉に力が入りすぎて耳障りな硬い声。。イチから出直し中。
次に第5楽章の合唱の出だし。アカペラなので、スーっと正しい高さの声を出すのが絶対音感ゼロの自分にはすんごく難しいし緊張で胃が痛くなります。直前のピッコロ、フルートの音を頼りにするしかなく、小さく「アー。。。」ってささやき声を出しつつ声の高さを忘れないようにキープしていたら他のパートの人にニラまれました。
そして何より、「復活」の最終楽章の最後は人を感激で泣かすように作られているため、合唱団側としても泣くのをこらえられない。。この前のオーケストラとの初めての練習のときは、オケが思ったよりずっと上手だったことも手伝ってラスト、聞かせどころの「生きるために死ぬんだ」からの、ただでさえ高くて裏声にならざるを得ない部分は涙と花ミズでオネエ声になってしまいました。本番前までに涙を涸らしておかねば。
ところで、今回の楽譜はギルバート・キャプラン版を使っています。例の、復活専門指揮者。
3番以降の曲を聴いてしまったあとは「復活」はガキっぽい音楽に思われ、キャプランって何故この曲に固執するのか?飽きないのか⁇とか生意気にも疑問に思っていたんですが、今回実際にナマ・マラ2の世界に少しでも入ってみて、キャプランさんの気持ちが判ったような気がします。思いだしてみると、自分にはマーラーの交響曲というか全クラシックの曲の中でも「復活」ほど感動させられた音楽は他にないんです。
ちょっと前にリリースされたヤンソンス・バイエルン放送響の感動的ライブCDでもこの版が使われているし、キャプランさんの行動は決して道楽息子の余興ではなかった!?
↑お顔もマーラーに似てきました
キャプランさんは2016年1月1日にお亡くなりになりました。でも間違いなく復活してますよね。