【飯守泰次郎氏は2023年8月15日にお亡くなりになりました】
音楽の友1970年8月号から「飯守泰次郎5年ぶりに初帰国」という記事です。
↑ 1969年のカラヤン国際指揮者コンクールに4位入賞した飯守氏が5年ぶりに帰国して読売日響の7月定期と8月特別公演を指揮。
「彼の海外での5年間のうち、2年間は下積みに努力し、後半はオペラの仕事を中心に研鑽を重ねてきたが、その成功ぶりは、現地の新聞批評などでも裏付けされている。」とあります。努力家!
上の写真も若くていいけど、今の飯守さんのほうがカリスマ性があって数倍カッコええ!
ちなみに自分はこの前、"ブルックナー交響曲ツィクルス最終回"をオペラシティに聴きにいきました(もちろんプレ・トークにも間に合うように)。
前半のテ・デウムにも、後半の9番にも、その誠実性あふれる音楽にいたく感動。日本人にはやっぱし日本人のブルックナーや!
テ・デウムでは特に合唱団がすばらしかったことは合唱団退場時の聴衆の大きな拍手が物語っていました。相当練習を重ねたんでしょうね。
後半の9番も周囲のお客さんたちがグスグス泣いていて、第3楽章では集団心理で(?)自分もとうとう我慢できず涙腺崩壊。客席最前列の、有名なサスペンダーおじさんが首を振り振り一生懸命聴いているのを見たからなおさら。おじさんはもはや音楽の一部なのか⁉︎
オーケストラ退場後も拍手が鳴りやまず、ひとり指揮者だけがアンコールに応えるあたり往年の朝比奈隆さんみたいでした。
いま、こんなに聴衆が熱狂する日本人指揮者がほかにどのくらいいるんでしょうか?引退とか言わずにカリスマッシュな音楽をこれからも聴かせていただきたいです。