【2015年3月31日の記事に画像を追加しました】
クラリネットのベニー・グッドマン(Benny Goodman, 1909-1986)が1957年に初来日し、1月12日から15日まで東京・産経ホールで特別公演を行いました。
↑ 『婦人公論』1957年3月号よりグッドマン in 東京
↑ 国際情報社発行『国際写真情報』1957年3月号より。
ベニー・グッドマンといえばもちろんスウィング・ジャズですが、コープランドのクラリネット協奏曲(特に第1楽章のマラ9的諦観の境地に気が遠くなる)やプーランクのクラリネット・ソナタ(哀愁大好き)がグッドマンのために書かれていたり、モーツァルトなどの録音がかなりあったりで、クラシック側からしてもすごい人ですよね!
↑ NMLで聴けます。
この初来日のときは15名の編成で、1930年代と同じフル・メンバーだったようです。「レッツ・ダンス」から二木ゴルフ「シング・シング・シング」まで3時間に及ぶ演奏!
↑ ギターはスティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan, 1919 - 1993)、ピアノはハンク・ジョーンズ(Henry "Hank" Jones, 1918 - 2010)
↑ 婦人公論同月号から。以下は再び『国際写真情報』より
Elmer "Mousey" Alexander (1922 – 1988)
Mel Davis (1931 - 2004)
Budd Johnson (1910 – 1984)
Israel Crosby (1919 – 1962)
紅一点、ドティ・リード(Dottie Reid)
。。。ネット情報によるとグッドマンは2回目の来日時にはクラシックのコンサートにも出演しているようなので引き続き調べます。
(追記)
↑ 『藝術新潮』昭和32年3月号より。初来日時。その時の録音がYouTube、e-onkyo musicなどで聴けます。バッドマン様ありがとうございました。
Vn:ブローダス・アール、渡邉曉雄 Va:河野俊達 Vc:黒沼俊夫
「私(ブローダス・アール、Broadus Erle, 1918-1977)もまた彼はすぐれた古典奏者であると思う。先日私とグッドマン、それから渡邉暁雄氏らと放送したモーツァルトのクラリネット五重奏曲をお聞きになった方は、そのことをよくおわかりになったと思う。」
2回目の来日(1960年代)にはモーツァルトの協奏曲を近衛秀麿指揮・東京ロイヤル・フィル(実体は日本フィル、マネジメント契約の関係で別名)と共演しています。
グッドマンは初来日時にもモーツァルトを演奏していたとは。。驚きました。
YouTubeに動画があってさらにびっくり。グッドマンの演奏は軽やかで美しいですね。第一楽章だけですが確かに渡邊暁雄さんがヴァイオリンを弾く姿も新鮮。
貴重な情報をありがとうございました!