ピアニストの属澄江(さっか すみえ、1910-2001)さんです。
この方は音楽評論家の属啓成(さっか けいせい、1902-1994)氏とご結婚されました。
ちなみに「属澄江」で画像検索するとサボテンの写真がたくさんヒットします。「エケベリア属 澄江」というのがあるらしいです!
昭和16年(1941年)5月5日日比谷公会堂においてリサイタルが開かれています。(『レコード音楽』1941年4月号より)
午後7時30分って、結構遅いスタートですね。
曲目はモーツァルト、ベートーヴェン(31番!)、シューマン、ショパンとナイスなバランスだと思います。
アンコール曲「音楽時計」(印刷されちゃってるけど?)の作曲者「ザウアー」というのはエミール・フォン・ザウアー(Emil von Sauer, 1862-1942)のことで、ネット情報によると澄江さんがウィーンに留学したときの先生だということです。
ザウアーはリストの弟子なので、澄江さんはなんと、リストの孫弟子!
↑ 前列右から3番目、リストのすぐわきに座っているのがザウアー(1884年撮影。属啓成『音楽史大図鑑』より)
【追記】属澄江さんの情報が音楽の友別冊『’76 日本の音楽家』に掲載されていました。
ステキな笑顔!福岡生まれの属さんは1934~1937年にウィーンに留学。
上記ザウアーのほかに、榊原直(さかきばら なおし, 1894-1959)、パウル・ショルツ(Paul Scholz, 1889-1944 東京で没)、パウル・ヴァインガルテン(Paul Weingarten, 1886-1948)各氏に師事。
1938年の日比谷公会堂を皮切りに1960年頃まで年一回の独奏会を開き、ラジオ等にも出演されました。
趣味は庭いじり、旅行、高原散策だということです。
【2015年12月17日の記事に情報を追加しました】