バルトーク入門の代表曲『管弦楽のための協奏曲』日本初演の画像です。
↑ 毎日新聞社『毎日ライブラリー 音楽』(堀内敬三編、昭和26年)より。後ろ頭しか写ってない聴衆は日本音楽史の証言者たち!
1951年10月2日(月)、日比谷公会堂。上田仁指揮。東京交響楽団第38回定期。
ちなみにこの演奏会ではバルトークに先立ってべートーヴェンの第2交響曲とシューマンのピアノ協奏曲(松浦豊明)が演奏されています。
『管弦楽のための協奏曲』の世界初演は1944年(ボストン)なのでその後7年も(しか?)経過しているのですが、それでも各プレーヤーの技量が試されるこの曲をこの時代に本邦初演した東京交響楽団の勇気を称えるべきだと思いました。
参考までにこの初演の後1950年代に演奏した楽団は以下の二つです。先を越されてくやしがったかも。
1955年12月14,15,16日、N響(エッシュバッハー指揮)第372回定期(日比谷公会堂)
1958年4月7日、日本フィル(渡邉暁雄指揮)第7回定期(日比谷公会堂)
【小川昂編『新編日本の交響楽団定期演奏会記録』より】
いくら当時既に評価の固まっていた大作曲家の作品とはいえ定期で初演となるとかなりの英断ですよね。逆に無名な作曲家の音楽を堂々と初演したけどその後無視されちゃってるこんにちはさようなら系の作品群の中には宝石が隠れていたりして。。