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折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

久しぶりの観劇へ

2021年10月16日 | 


庭のホトトギス





名古屋御園座の「坂東玉三郎特別公演」へ。観劇っていつ以来か分からない程久しぶりのことでした。今年の夏の初め、娘と「秋に玉三郎が来るって」「観たいねぇ」と話したことがあって、「敬老の日のお祝いにチケット予約したからね」と電話があったのは9月の初めのことでした。「観たいねぇ」とは言ったもののコロナ禍ですし、お財布の問題もあるしで実現するとは思っていませんでした。








公演は2時からなので娘と近くの居酒屋さんでランチして、数年前に新しくなった御園座へ。私は新しくなってからは初めてで、キョロキョロするのも楽しい事。座席は1階の花道脇、私が1人なら絶対最上階の7000円C席、1階席の18000円は高価過ぎです。それでも1階席はほぼ埋まっていました。
お目当てのお芝居は玉三郎さんが劇中で演奏される琴、三味線、胡弓が見せどころの「壇之浦兜軍記 阿古屋」と三田寛子さんの3人の息子さんによる舞踊「石橋」、初めに口上と玉三郎さんによる衣装の解説が25分。解説と共に豪華な打掛を羽織って舞台上を歩かれるだけで浮世絵の美人画以上の品格のある美しさにくぎ付けです。
花道からの登場にも、豪奢な衣装は目に入らずまっすぐ前を見つめる横顔のその眼ばかり見ていました。それも通り過ぎる何秒かのことですが。
ずっと昔十代の頃に観た中村芝雀の娘姿に胸がときめいたことを思い出しました。この頃テレビの役者さんにときめくことが少なくなっていましたから、これも久しぶりのことでした。

コロナ時代の舞台は出囃子の方達は皆前にたらす形の黒いマスク姿、マスク無しは役者さんだけ。ちょうどのタイミングで大向こうからかかるはずの掛け声も禁止、ただ拍手。掛け声がが雰囲気を盛り上げてくれるのに、物足りない感じですがこれがコロナ時代のお芝居なら仕方がない。公演を観られただけでも良かったと思わなければいけないのでしょう。

帰りのお土産は昔からある劇場近くの山本屋さんの「うすかわ饅頭」、税込み140円とお安くて変わらない味が懐かしかったです。


西鶴が浮世草子で書いたように女性が好むもの「芝居、浄瑠璃、芋、蛸、南京」やはり今も女性客が圧倒的なのは変わらない。
素敵な別世界を覗いたような一日の余韻をかみしめつつバス停まで歩いていたら娘は自転車で追い越して行きました。






御園座は隈研吾氏設計 2018年竣工

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