
津島市長珍酒造の建物
先日、「つしまちきっぷ」を買って愛知県津島市の津島神社に行きました。
駅から徒歩17分という距離、街を見ながら歩くと町の名と由来が記されたオシャレな標識が立っています。区画整理で地名が変わった時も藩政村時代からの名前を出来るだけ残されているようです。土地の名前はその土地の歴史も表すもの、街並みと同じように大切にされていると思いました。
私の住む名古屋市は昭和37年施行の住居表示に関する法律に基づいて「住所を分かりやすくするため」と大幅に町名変更されました。街の中心部は「栄」「泉」等と大きく区切られて丁目と番号をふられ地図の上では分かりやすいのでしょうが、昔からの名前が消えてしまい味気ないことになりました。一部で通りの名前として残ってはいます。
昔から私の住んでいる町内の名前は変更に伴って地図から消えてしまいました。といってもこれは市内のどこにでもあったことです。当時の寄り合いで「この町の名前が変わるらしいが決まったことで仕方がない」と町内の有力者の言葉に私も仕方がない事なのだろうと思っていました。
あの時声を上げていたら違っていたかしら、やっぱり変わらなかったと思うけれど方法はなかったのかと今頃になって思っています。
昔の町名は町内会として今も使われているので、普通の地図には載っていませんが無くなった訳ではありません。
津島の街を歩くと手入れされない大きな蔵を見かけます。蔵の手入れは費用が掛かり利用されなければいずれは取り壊されてしまうだろうと思うとこの風景もいつまで残るだろうか、何とか残して欲しいと、よそ者が勝手なことを思いながら見て歩きました。自分の住む町だって古いものが取り壊されてはビルに変って行きます。こちらも仕方がない事だと思って変わってゆく街をただ眺めているだけです。

津島市街道沿い 古い看板が屋根にそのままあるのがいい