さて、東北電力ビルの7階、「電力ホール」にて独演会のあった柳家小三治師匠。
後半に「青菜」という噺を一席やってくれました。
とある庭師が、お得意様のお屋敷で旦那のお話し相手のついでにお酒をご馳走になります。その席上で、旦那が「青菜はお好きですか」と訊く。「ええ好きです」と応えると。「では」と手をパンパンと叩き、「奥や、青菜を持ってきなさい」と指示を出す。これに対し、奥様は「旦那様に申し上げます。ただいま、鞍馬のお山から牛若が出てまいりまして、その名を九郎判官。」と応える。すると旦那さんはすぐに、「そうか、では義経にしなさい。」というのです。
「なんです? いまの。」
「ああ、あれか。」
旦那さんがいうには、あれは「青菜はみな家族で食べて(食ろうた=九郎)しまったので残っていない」という意味を奥様が伝えようとして、とっさの「隠し言葉」で答えたものだというのです。しかもそれに対して旦那様もとっさに「義経=止しておこう」と答えたというのです。
これに感動した庭師は、鰯焼くにおいがただよう長屋に帰ってきて同じことをカミさんとやってみようと思い立ち、それがなんとも滑稽な騒動になります。
状況がかわれば、どんな噺もこっけいになってしまうという、典型的「落とし噺」です。
齢70を迎え、少しも芸が崩れていない小三治師匠は、やはりすごい人です。
帰りがけに小三治師匠のCDが並んでいたので、その中から「文七元結(ぶんしちもっとい)」を買いました。
これについては、また話が長くなるので次のブログで。
後半に「青菜」という噺を一席やってくれました。
とある庭師が、お得意様のお屋敷で旦那のお話し相手のついでにお酒をご馳走になります。その席上で、旦那が「青菜はお好きですか」と訊く。「ええ好きです」と応えると。「では」と手をパンパンと叩き、「奥や、青菜を持ってきなさい」と指示を出す。これに対し、奥様は「旦那様に申し上げます。ただいま、鞍馬のお山から牛若が出てまいりまして、その名を九郎判官。」と応える。すると旦那さんはすぐに、「そうか、では義経にしなさい。」というのです。
「なんです? いまの。」
「ああ、あれか。」
旦那さんがいうには、あれは「青菜はみな家族で食べて(食ろうた=九郎)しまったので残っていない」という意味を奥様が伝えようとして、とっさの「隠し言葉」で答えたものだというのです。しかもそれに対して旦那様もとっさに「義経=止しておこう」と答えたというのです。
これに感動した庭師は、鰯焼くにおいがただよう長屋に帰ってきて同じことをカミさんとやってみようと思い立ち、それがなんとも滑稽な騒動になります。
状況がかわれば、どんな噺もこっけいになってしまうという、典型的「落とし噺」です。
齢70を迎え、少しも芸が崩れていない小三治師匠は、やはりすごい人です。
帰りがけに小三治師匠のCDが並んでいたので、その中から「文七元結(ぶんしちもっとい)」を買いました。
これについては、また話が長くなるので次のブログで。