放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

<花巻界隈(風鈴)紀行9>

2014年09月17日 00時54分44秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 遠野までの道のりは文字通り遠い。 
 国道283号線をひたすら東進して宮守(みやもり)ポイントを目指す。
 さきほど教えてもらった「めがね橋」もここにある。正しい名称は「宮守川橋梁」。通称「めがね橋」。最近は「恋人たちの聖地」という称号もつくらしい。

 JR釜石線は旧国鉄が国有化してつけた名で、もともと「岩手軽便鉄道」と呼ばれていた。
 山地と谷あいを走る線路なのでどうしても断崖を掘削したり橋を架けることになる。めがね橋のように谷から谷へ渡ってゆく高架橋も数多く存在する。宮守ポイントでは、鉄道は高い山地を橋かけて渡ってゆくが、車道(国道283)は谷底の宮守川(猿ヶ石川)のそばを走っている。そんなわけで車道からめがね橋を見上げるようにして通過するパノラマポイントが生まれた。
 あいにく急ぎなのであっさりパスしちゃっけたれど、車から降りて河原のほうへ行けばかなりいい風景なのかもしれない(雨だったけど)。

 これがどうして賢治と関連づけられたのか定かではないが、ここの風景を見て「銀河鉄道」のモチーフが生まれた、と言われている。
 言われているったって、本人が言ったわけではない。
 「銀河鉄道の夜」は賢治の死後発表された。従ってこの作品に関するコメントは誰も聞いていないはずである。誰かが、「そうに違いない」と思い込み、この話が賢治を研究する人々の間で話題となり、定着していった。だから本当の本当のことはわからない。
 最近は恋の成就する場所として有名になりつつあるという。「恋」も「幻想」もいっしょくた。川の流れはお構いなし・・

・。

 アーチ型橋梁はここに来る前にも見た。車なので下には降りられなかったが、宮守よりも古そうな石組みの橋だった。

 道は川の蛇行にしたがい大きく曲がってゆく。その先で国道107号線と連結される。釜石街道はますます峨峨たる様相を呈する。
 雨がひどくなってきた。それなのに東の空だけ変に明るい。きっと雨雲の境目を移動しているのかもしれない。台風がどのあたりまで近づいているのか気になる。

 ふと「遠野麦酒苑」の看板を見かけた。
 気になるけど、時間がない。飲酒運転もできないし(するなっ)。

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