退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#153: スーパーバッグ

2013-10-22 23:11:13 | アメリカ便り
今、パブリックTVで毎週火曜日夜9時から放映されている、"フロントライン”と言う番組を、見終わったところです。
毎回興味深い内容のものを盛りだくさん見せてくれます。
この“フロントライン”が終わると、10時からは、“グローブトラッカー”と言ってアメリカ版“兼高かおる世界の旅”が始まります。

今日の題名“スーパーバッグ”はどんな抗生物質も効かないバクテリアのことを示します。
主にグラムネガティブの桿菌を表します。

ここで、グラムネガティブと言っても知らない人達がいると思うので、簡単に説明します。
細菌は、グラム染色によって染まるか染まらないか(この違いは細菌の細胞壁の構成の違いによります)、そして、形が丸いか、細長いかの違いによって大きく分けられます。

このスーパーバッグ、2009年にニューデリで、感染した北欧人から始めて発見されたそうです。
細菌は、普通抗生物質に対する耐性を、その抗生物質を何らかの形で不活化することによって獲得します。
スーパーバッグとは、あらゆる(に近い)抗生物質を不活化する酵素(ニューデリベータラクタメース)を、作り出す遺伝子(NMD-1)を持っている細菌のことを表します。
ちょっと、こんがらかったかしら。
ちなみに。このベータラクタメース遺伝子は、バイオテクノロジーでは不可欠なマーカーですが。

そして、このNDM-1と言う遺伝子が、細菌から細菌へと渡り歩いて、抗生物質に感受性を持っていた細菌を耐性菌に変えていくそうです。
この現象、どの場所でも起こりるので、市中感染が最も心配です。

そして、更なる問題はスーパーバッグに有効な薬の開発が滞っていることです。
この最大の理由は、製薬会社が、儲けの少ない抗生物質の開発に予算を使いたくないからだそうです。
抗生物質は、最短日数の使用が原則です。
と言うことは、一生飲み続けなければならない高血圧の薬とか、コレステロールの薬を開発したほうが、製薬会社にとっては、遥かに儲けが大きいのです。
なんせ、一つの薬を開発から、市場に出すまで、10億ドルの費用がかかるといわれているので。
それだったら、国がさっさとやればよいと思うんですが。
最近になってようやく、始めたそうです。

子供達が小さい時は、黄色い鼻水が出てきたら抗生物質、耳が痛いと言ったら抗生物質、咽が痛いと言ったら抗生物質と言った具合によく抗生物質の世話になりました。
私の子供の小児科医は、本当に頻繁に抗生物質を処方しました。
それも、こちらでは、10日間が通常必要日数でした。

私も当時から、こんなことが起きると思っていました。
と言うのも私が働いていた実験室では、耐性菌を使用していたからです。

ペニシリンを発見した アレキサンダー フレミングが1945年に、このようなことが起きることを心配して、“抗生物質の用心深い使用”を提言していたそうです。

今日は、微生物学101とでもいいましょうか。

ハブグレのマミー



#152: 無事娘が去って、無事主人も帰ってきました。

2013-10-21 22:23:48 | アメリカ便り
今日は、娘が帰る日。
ボーイフレンドと、一緒にいれるだけいたい娘。
朝、荷物を持ってボーイフレンドの所に送ってきました。
飛行場には、ボーイフレンドが送って行ってくれるそうです。
いつの間に、こうなっちゃったのでしょうか。
私の足に、しつこいぐらいまとわりついていた娘と息子が。
寂しいですね。
腹が立ちますね。
ハブとグレーシーで、この寂しさを紛らわします。

娘を送った後、昔の仕事仲間2人とお昼を一緒にしました。
一人は、いつも会うロビンで、もう一人は、会うのは5年ぶりぐらいでしょう。
私より5年ぐらい先に、リストラに会った人で、一緒に働いていた時は仲良くしていたのですが、リストラにあった後は、年に1回ぐらいしか会うことがありませんでした。
この人、私の娘息子のガッドペアレントです。
こちらでは、両親が死んだ時、残された未成年の子供の面倒見ることができる人(ガッドペアレント)を、事前に決めておくのが普通です。
大抵は、身内の人が任命されます。
我家の場合は、主人の二人の妹は、頼りにならないということで、この友達になってもらいました。
ガッドペアレントに選ばれた友達というのは、それだけ信頼されているということで、非常に光栄に感じ喜びます。
この人も、もちろん恐怖餓鬼、我娘息子のガッドペアレントになることを、快く承知して喜んでくれました。
この人は、シングルで、子供を生んだことはありませんでしたが、私が非常に信頼していた人です。
一緒に日本にも行ったことがあり、子供達も非常になついていました。

この人がリストラになる5年位前からでしょうか、話す言葉がちょっと震え気味になるのが気になりました。
前からその兆候があったので、まあ、この人としては普通かな、と思っていたのですが、リストラになった時には、それが結構顕著になっていました。
でも、この人妹夫婦と非常に仲が良く、いつも一緒にいるので、何かあったら妹達が気づいているだろうと思い、何もいわないでいると、その後何年かしてMS(多発性硬化症)と診断されたと知らされました。
この病気、日本では、特定疾患に指定されている難病です。
脳や、脊髄の神経細胞を囲む層(ミエリン)が炎症を起こすことによって起こる病気だそうで、再発と寛解を繰り返してだんだん悪くなっていくそうです。
遺伝的要素と環境が関係するとのこと。
つまり、原因はわかっていないのです。
今日、5年ぶりぐらいで会ったその人は、大分やせました。
そして、声の震えも、言っていることはちゃんと理解できますが、大分悪くなっていました。
今は、持ち家も売って、3食付のホームに入っています。
これからは、機会を作ってできるだけ、頻繁に会いたいです。

主人は夕方、真っ赤な還暦色の小さなレンタカーで帰ってきました。
同窓会、いろいろな友達に会って話すことができたそうで、喜んでました。
これで誰かと友達付き合い(昔のガールフレンドはだめですが)が始まればよいですが。

長い友達づきあいというのは、やはり、それなりにお互い努力しないと続かないと思います。
"めんどくさいな~"という感覚(私の主人です)でいては、友達はいなくなると思います。
“何十年ぶりにあっても前と同じだった”なんて、結局は、その場限りだと思いますが。

ハブグレのマミー








#151:雪男、男女平等なので、雪人間 

2013-10-20 19:57:24 | アメリカ便り
昨日、お知らせするの忘れましたが、無事、財布届きました。
財布自体は、車に計り知れないだけ轢かれたので、使い物にならないものとなりましたが、中身は大丈夫でした。
心優しいジョンさんありがとうございました。
でもジョンさん、ハイウェイのいくら出口だからと言っても、交通量の多い所で、よく車から出て拾ってくれました。
信じられません。
本当に良い人なのでしょうね。
今日すぐ、お礼の手紙を送りましたが、日本から何かお土産を持って来たいと思います。
本当にこのような方がいると言うことを知ることができて、それが何よりもうれしいです。

まるで違う話になります。
私が、アメリカに住んでいる間に、いつの間にか看護婦が看護師になり、スチワーデスが、キャビンアテンダントとなりました。
その他、いろいろな呼び名が男女平等となりました。
だから、雪男も雪人間と呼びたいと思います。

どうして今日は、雪人間なのかと言うと、2日前のセントルイスの新聞に、雪人間の実態を掴んだとの記事が載っていたからです。
40年前と10年前にヒマラヤで発見された雪人間(現地人によると)の毛から取り出したDNAを、動物のDNAデータベースと比べたそうです。
その結果、雪人間の毛は、北ノルウェイで見つかった40,000年以上前の白熊の、あごの骨から検出したDNAと、同じDNAパターンを持っていることがわかったそうです。
そして、この雪人間は、ヒマラヤ熊とは関係なく、先史時代の動物の直接の子孫だそうです。
結果的に先史時代の白熊とヒグマのハイブリッドである新種である可能性が高いとのこと。
更に、40年前に発見された場所と、10年前に発見された場所が、800マイルも離れていた為、複数の雪人間が現存している可能性が高い、とコメントしていました。
しかしながら、この結果を信じないサイエンティストも勿論いるので、信じたい人は信じてください。

雪人間は、奥深い森とか、雪山に住んでいることになっています。
こちらでは、イエティ、サスカッチ、ビッグフットとか呼ばれていて、同好会見たいのがあり、良い大人が本気になって探し回っています。
そして、それを、レギュラーに放映しているテレビ局もあります。

秋が深くなってきた感じです。
葉がかさかさと音を立てて落ちていきます。

ハブグレのマミー



#150: 写真盛りだくさんです。

2013-10-19 19:05:46 | アメリカ便り
昨日の朝、ミネアポリスから3日間の予定で、娘が帰ってきました。
日曜日の朝突然、“来週末、帰っても良いかい”です。
すぐ航空券を探すと、片道1時間半のチケット、一番やすくても、往復、600ドルとのこと。
早めに買うと、その半分なのですが。
そんなに出せないと言うと、非常にがっかりされ、子供と犬には骨抜きにされる私、考えました。
“そうだ、デルタ航空のマイルがある”。
月曜日の朝、すぐ調べると、往復、32、500マイルとのこと。
娘に電話をすると連絡がつかず、夕方になってようやく、電話が来ました。
それですぐ、予約しようと思ったら、なんと、42、500マイルに跳ね上がっていました。
日本に行くのに65、000マイルで行けると言うのに、たった片道、1時間半のところに、42,500マイルとは。
しょうがないですね。
帰って来たいと言っている内は、たとえそれが、ボーイフレンドに会いたいからだとしても、帰ってこさせたほうが良いのでしょう。
そういうことで、昨日は娘と近くにある、鳥の保護センターにいってきました。
ここは、鳥の保護センターなのですが、どういうわけか、エルクやバイソンもいます。
写真をどうぞ。
もう少しで忘れる所でした。
カージナルス、ナショナルリーグ優勝です。
ワールドシリーズのチケット、300ドルから16,000ドルだそうです。
私は、テレビで充分です、勝っている時だけのカージナルスファンなので。

先ずは、これです。


我家の、近所で取った写真です














鳥保護センターにいるバイソン。一人ぼっちでした。




エルクです。結構の数がいました。


保護されている鳥です。
























我家で保護されている怠け犬です。


ハブグレのマミー


#149: 運が良いのでしょう。

2013-10-18 20:56:54 | アメリカ便り
やまぼうしさん、はっきり言って良いのです。
そうです。
ハンドバックを持つ持たないに関係ないと、私も思います。
ハンドバックを持ったらもったで、今度は、ハンドバックを忘れるでしょう。
注意散漫にボケが入ってきているせいです。
注意散漫は、昔からですが、呆けは、この2,3年でひどくなってきた感じですね。
しょうがないです、還暦ですから。

年を取って呆るということは、何をしても良いと言う“手形”を手に入れたようなもんです。
昔から言うでしょう、“泣く子と年寄りには勝てぬと”。
え、ちょっと違った?

前にも言いましたが、私は多分、運が良いと思います。
育った家庭環境こそ、ひどいもんでしたが、高校卒業して以来は、事まあまあ運よく運んでいると思います。
つまり、高校までは、親次第の生活なので、親の運におんぶしていたからだと思います。
決して親の運がどうのこうのと言ってるのではありませんが。
高校が終わると、生活は自分次第になるので、運も独立したものなります。

上手く言えませんが、私の運って、区切り(目標)があるから“運が良い”になるのです。
わたしにとって、“運が良い”は目標なのです。
だから、“運が良く”なるように、努力をしているのです。
つまり、私の場合運というものは、受身形ではなく、能動形なものなのです。
運が良くなるのを待ちません。
“自分で良くします”と言ったところでしょうか。
“運を切り開く”って言うでしょう。

これって、なくなった財布が帰ってきたこととは、関係ないですが。

いま、カージナルス対ドジャーズのゲームを見ています。
8回の裏で、カージナルス、9-0でボロ勝ちです。
セントルイスのブッシュスタジアム、ファンの着ている服で、真っ赤です。
(カージナルス=レッドバード=赤)
これで、カージナルス、ナショナルリーグ制覇です。
ドジャーズベンチ、さびしそうですね。

ハブグレのマミー