退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#137: 製薬会社マーク(日本語はメルク)が合計16000人の首切りをするそうです。

2013-10-02 21:21:25 | アメリカ便り
今日、製薬会社マーク(メルク)が、前に発表した7500人に加えて更に8500人、計16000人の首切りを発表しました。
これは、会社全体(81000人)の20%の人数になるそうです。
すごい数です。
この解雇によって、会社は2年以内には、毎年25億円をセイブすることができるようになると言っています。
研究開発部からも解雇が出るようです。
私も3年半前に研究開発部のリストラによって解雇されました。
この時は、研究開発部600人が間をおいて全員解雇されました。
全員です。
そして研究所が閉鎖となりました。
私は、もう退職しても良い年だったので仕事探しはしませんでしたが、知り合いでもマークに移った人が何人かいます。
この人達、また仕事探しをしなければなりません。
かわいそうです。
履歴書の書き換え、紹介状を書いてくれそうな人を探したりと、仕事を見つけるまでも大変ですが、見つかった後の転居も頭の痛いものです。
夫婦の場合、転居となると、もう一方も仕事を探さなくてはいけないし、子供も学校をうつらなければならなくなる。
家も売って、転居地での家探しもしなければならない。
私は、幸運にもくびにもならず27年間同じ所に勤めることができたので、これらのことを経験したことはありませんが。
考えただけでもストレスです。

アメリカは、デモクラティック主義じゃないく、儲け主義のキャピタリスティック主義です。
大会社、ロビイスト、議員が国を動かしていると思います。
大会社は、株主や利益のことしか考えないので、利益が下がるとすぐ解雇をして手っ取り早く出費を抑えようとします。
利益が上がってくるとまた雇ったりと。
私が勤めていた所も、2年おき、1年おきに大小の首切りをしていました。
しまいには、私もこれがアメリカのカルチャーだと思い、"首切りに慣れる”という、麻痺を起こしました。

最近、アメリカの大きな製薬会社は、自分達で研究して新しい薬を見つけるより、ライセンシングインといって、小さな会社から製品になりそうなものを買ったほうが、効率が良いという考えに向いて来ていると思います。
だから自分達の会社で、費用のかさむ研究施設を維持したくないではないでしょうか。

日本も、もう終身雇用的会社が少なくなってきたと聞きます。
それが良いかどうか、わかりませんが、アメリカのように解雇が、日常起こっていると、会社に対する忠義心なんて微塵もなくなります。
それが会社に長期的にどう影響を与えるのでしょうかね。
忠義心の無い会社員って。

母は、相変わらず混乱しているようです。
早めに帰るよう、先程飛行機のチケットを変更しました。

ハブグレのマミー