夕方に出た天気予報では、明日の降水確率が、昨日までよりもグンと下がっていた。
だったら出かけますよ、スキーツアーに。
スキー用具は、いつでも出かけられるようにスタンバイしている。
装備は、極寒だった前回の反省を生かして、ちょっと厚手のグローブとホッカイロを準備した。
最後に残るのは、我が身です。
スキー用具を一新したとは言え、どうも安定しない滑りへの違和感。
理由は、道具のせいだけではないと思うんだよね。自分自身が怠けてきたから、スキーを以前のように操作できなくなったという気がするんですよ。
だとすると、自分の技術点検を行って、身体のメンテナンスに生かすべきだと考えていたんです。
本日は、お昼に予定も入っているから朝仕事です。前回にも増して早い時間帯にクロカンコースに出かけることにしました。
当然、駐車場は空っぽ。職員の方々が、手作業、モービル、圧雪車と手分けしてゲレンデを整地していました。
スキーを装着しようとしていると、圧雪車が近づいてきて、職員の方が声をかけてきました。
「ラングラウフですか?」
「はい、そうです。」
「まだ、コースの整地に入っていないんですけど、大丈夫ですか?」
「ああ、多分、大丈夫だと思います。」
「そうですか。ゲレンデの整地が終わったら回りますので。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ、お気をつけて。」
なるほど、マタギが年寄りだかからかどうかはわからないけれど、この辺一帯のスキー場を管理運営している職員さんたちにとっては、気にかかるはずだ。このところ、スキーヤーたちがコースを外れて遭難したという事故が多発しているもんね。
「私は大丈夫です。」と言い切ってはいけないんですよ。
山の事故だって、交通事故だって、原因は、ほとんど過信のはず。リュックの非常食とスマホ、防寒対策を確認して、新雪のコースに入る。
きっもちいい!!!
スキーはスイスイ。景色は抜群。遮るものは何もない。
晴れてはいないけど
昨夜降った雪が、ツリーを飾り
マタギを迎えてくれた。
手前は北限のアベマキの木。奥は黒森山?
ありゃ?
調子に乗って滑っているうちに、中間地点まで来てしまった。本来の目的を忘れてるじゃん。
ゲレンデ整地を終えたのであろう圧雪車がラングラウフコースに入ってきてくれた。なんだかんだ言って、圧雪車が入ると滑りやすくなるんですよ。
ここで、ようやく本日の目的を思い出して、滑りに意識を切り替える。
これは、何でしょう?
じつは、圧雪車が整地してくれた後でスケーティングしたシュプールなんです。
これを見ただけで、うまく滑れているかどうかがすぐに分かります。
これが、技術点検開始直後のシュプール
これに対して、
こちらが15分後のシュプール
同じ3歩なんだけど、2枚目の方が遠くの方から滑っているの分かりますか?
これは、片足に長く乗って滑っている証拠なんです。その分、滑っている距離はもちろんスピードも時間も違います。
身体的には、スピードに対応して安定してバランスを保っている状態。
心理的には、気持ちよ~くスキーに乗ってるっていう感覚。
この感覚が楽しみたかったんですよ!
あらら、ゴールに着いちゃった
前半、整地されていないコースを滑ったにもかかわらず、前回までよりも10分以上早くゴールしてしまいました。
本来は、ネイチャーウオッチングが最大の目的なんで、早ければいいってわけではないんだけど、今回は仕方がないかな。
本日は、自分とスキーの健康診断といったところでしょうか。ここには書かないけれど、自分自身の左右のバランスみたいな細かい状態を確認することもできました。
ああ、いい一日(の前半)になった。
天気の神様、山の神様、ありがとうございました。