河童アオミドロの断捨離世界図鑑

河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

この世の果てを探る

2010年09月08日 | 青の妖精と夏への扉
「また保健室に来たのか」

「65歳ともなるとこの暑さはこたえます」

「八田君、担任の先生から聞いたぞ
始業式の日に来ないで
次の日にみんなの前で変なアート宣言とやらをしたそうだな
学級委員長の君がどうなってしまったんだ」

「そうです、僕はアーチストになるのです
ベレー帽と油絵セットもイズミヤと世界堂で買いました」

「アートというのはそういうもんじゃない
『この世の果てを探る行為』なんじゃぞ、あの世の一歩手前のな

ロケットに乗ったり、素粒子をぶつけたり、意味不明な言葉をわめいたり
なんとかと紙一重なんじゃ、変な人ばかりじゃ

元々、科学と芸術は同じものじゃしな
ベレー帽かぶって油絵描くことがアートじゃないぞ

世界の真ん中に居れば平和な一生を過ごせるのに
わざわざ世界の果てに行くんだぞ」

「いいんです、どうせ65歳では世界の中心に居ても
就職も年金も無いし、愛も叫べませんから」