「じゃあ2億2000万円払うよ
でも現金が無いから、僕の頭のメインコンピューターを売るよ
3億円くらいにはなると思うよ」
こうして脳みそを失った八田二郎は列車に乗り込んだ
自分が誰だったのか、どこに行こうとしていたのか
何がしたかったのか、すっかり忘れてしまっていた
その顔はまるで子どものようだった
見送る人は駅員さん以外誰も居なかった
人々の記憶の中からも、八田二郎が誰だったのか
消えていった
そうして、空の八田二郎を乗せた銀河鉄道は空の中へと
旅立っていった
旅立ちを祝うような七色の虹が西の空に出ていた
「色即是空、空即是色」
八田二郎はかすかに残ったメモリーで、通信講座で習ったその言葉を思い出した
後に残った石炭の煙の匂い
この匂いで私たちは八田二郎の事を時々思い出すのかもしれない
でも現金が無いから、僕の頭のメインコンピューターを売るよ
3億円くらいにはなると思うよ」
こうして脳みそを失った八田二郎は列車に乗り込んだ
自分が誰だったのか、どこに行こうとしていたのか
何がしたかったのか、すっかり忘れてしまっていた
その顔はまるで子どものようだった
見送る人は駅員さん以外誰も居なかった
人々の記憶の中からも、八田二郎が誰だったのか
消えていった
そうして、空の八田二郎を乗せた銀河鉄道は空の中へと
旅立っていった
旅立ちを祝うような七色の虹が西の空に出ていた
「色即是空、空即是色」
八田二郎はかすかに残ったメモリーで、通信講座で習ったその言葉を思い出した
後に残った石炭の煙の匂い
この匂いで私たちは八田二郎の事を時々思い出すのかもしれない