「あんた、『鬼殺し』と同じくらい安い酒見つけましたえ
しかも、あんたのトラウマがある西宮の酒ですさかい、悪酔いしますやろ」
「おお、酒買うてきたな、寒いから、ちんちんに熱い熱燗にしてくれ」
「ちんちん、お湯に突っ込んでヤケドしたらどないしますのん」
「おまえ、なに言うてんねん、酒をあっためるんやないか」
「でも、電気コンロつける時は、ストーブとエアコンは切らなあかしませんで
そやないと、またブレーカーが落ちて、あんたの人生真っ暗や
いや、停電する前からあんたの人生は真っ暗やったなあ」
「ええから、はよ熱燗にしてくれ」
「はいはい、わかりました、その間、凍死せんように気いつけなはれや」
寒い、エアコンと電気ストーブを切ったら寒い、なんで長崎で気温が零下になるんや。
九州電力の契約をせめて20アンペアにしとくべきやった。
「とし子、凍えそうや、酒はまだなんか」
「すんまへんなあ、今、炊飯器がついてるから、炊き上がるまで、電気コンロは使えまへんねん」
寒さで薄れゆく意識の中で、天井にいる自分が、レンブラントの絵画を見ながら昇天していくもう一人の自分の姿を見ていた。
「あんた、フランダースの犬の最後に出てくる絵は、レンブラントの絵やなくてルーベンスの絵でおますえ」
しかも、あんたのトラウマがある西宮の酒ですさかい、悪酔いしますやろ」
「おお、酒買うてきたな、寒いから、ちんちんに熱い熱燗にしてくれ」
「ちんちん、お湯に突っ込んでヤケドしたらどないしますのん」
「おまえ、なに言うてんねん、酒をあっためるんやないか」
「でも、電気コンロつける時は、ストーブとエアコンは切らなあかしませんで
そやないと、またブレーカーが落ちて、あんたの人生真っ暗や
いや、停電する前からあんたの人生は真っ暗やったなあ」
「ええから、はよ熱燗にしてくれ」
「はいはい、わかりました、その間、凍死せんように気いつけなはれや」
寒い、エアコンと電気ストーブを切ったら寒い、なんで長崎で気温が零下になるんや。
九州電力の契約をせめて20アンペアにしとくべきやった。
「とし子、凍えそうや、酒はまだなんか」
「すんまへんなあ、今、炊飯器がついてるから、炊き上がるまで、電気コンロは使えまへんねん」
寒さで薄れゆく意識の中で、天井にいる自分が、レンブラントの絵画を見ながら昇天していくもう一人の自分の姿を見ていた。
「あんた、フランダースの犬の最後に出てくる絵は、レンブラントの絵やなくてルーベンスの絵でおますえ」