二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

金泥

2015年06月13日 | 日記

二鶴工芸です。
濃い地色に金箔を加工する場合、金の色目がたち過ぎる(光って派手に見える)といって色目を抑えてくださいという要望がたまにあります。
そういう場合は箔ではなくて箔を粉状にした砂子や金泥(金粉を糊に混ぜてペースト状にしたもの)を使います。
光沢を抑えたマットな仕上がりになります。
画像の一番下が純金箔の濃淡です。
上部右が金泥(練り金ともいう)でやや光沢を抑えた黄色がかった色目。
上部左が金泥の渋めで金が経年変化で焼けたような色目。
金泥は材料屋さんが作った市販のものもありますが、上部左のような色目は無いので自分で一から金粉や顔料粉、墨粉などでオリジナルで調合します。
ちなみにサンプルのデザインは縁蓋と業界でいっていますマスキングテープにデザインを映して(ペンで描く)デザインカッターで生地を切らないように切っています。