遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

”P”は『パパ』で、”M

2017-09-13 23:27:45 | BIONEWS
東京出張から帰ってきました。東京暑かったです。あちらではかなり歩きました。
「予定の調整する人絶えなかった」乗り合わせた男性、車内の様子を語る 東京モノレール停電
東京 2週間ぶり 真夏日復活だが… (tenki.jp)
京急本線で人身事故 運転再開
東京といえば電車のトラブルです。昨日は羽田から京急を使って品川に出たのですが、夕方にモノレールが停電でトラブったようです。そして、今日は京急が人身事故でトラブル。どのような事故か分かりませんが、帰路にはモノレールを使ったので京急のトラブルについてはスマホでニュースを見るまで知りませんでした。

学会にてブログで紹介できそうな面白かった話。
分裂酵母の性フェロモンのお話が演者の巧みな話し方とあいまって印象的でした。
分裂酵母には性別がプラス(P型)とマイナス(M型)があります。菌類は基本的に対等の性接合をするので、プラスとかマイナスとかっていかがなものかと思ってましたが・・・・。酵母細胞が異性を見つけるには互いのフェロモンを感受しないといけません。M型の出すフェロモンは1種類で、それを感受するレセプターも1種。ふつう、そんなもんだろうと思うのですが、P型の出すPフェロモンには6タイプあって、接合に役立つのはP2という1種類だけ。P型の分裂酵母君は、とにかくセックスに役立とうがどうだろうが、フェロモンをバンバン出してる。M型はPフェロモンを分解する酵素ペプチダーゼを分泌していて、その酵素がセックスに役立たないフェロモンペプチドを分解する。
酵母は微生物で運動性をもっていないので、増殖する時には仲間とひしめき合ってる状況になる。そんな状況でも異性と接合する際は1対1である。この接合相手や接合のタイミングを選んだりしているのは、おそらくM型の方にその役割があるんじゃないかと思えます。フェロモンをばったばったと切り刻んで、ええのを選んでスイメージですな。まあ、想像ですけど。
そんなこと考えながら発表を聞いてたんですが、突然”P”はプラスじゃなくて『パパ』で、”M"は『ママ』のことでええんじゃないかという思いに到達しました。分裂酵母の性をPとMになるようにした先人は先見の明(?)があったのではないかと・・・そんな学術的でもなんでもないこと考えながら聴いてました。

来年は福岡の九州大学でひらかれるそうです。行って酵母のRanの発表したいなぁ。   あ、久しぶりになじみの屋台で飲みたいとかではないですよ。ないです。けっしって・・そんな・・・やだなぁ。

大隅さんも酵母遺伝学集談会で育ち、そして、この会を育てた人です。大学4年生から参加して、ノーベル賞研究する人の足取りを追っていたなんて素晴らしいことです。もちろん、大隅先生以外にも素晴らしい先生がいっぱいいます。
大隅さん1億円出資…基礎科学創成財団を設立
基礎研究って、「わぁ、すっげえ」「へぇ、面白い」「ほほぉ、なるほど」というのが、とても大事。それで社会貢献したってことでいいと思います。その国がどんだけの先進国かっていうのは、そこが基準。『儲かる』『役に立つ』とかいうのは、国家を成長させたりしないんですよ。そもそもそういうのは『学術』とはいいません。w

あー・・・まだあったんだ。
ボーイスカウト 危機! 10年で半減、6万人に(毎日新聞)
ボーイスカウトをずっとやってたんで、内情もよう知ってます。この組織を支えているのは、企業のエラいさん達だったり、政治家だったり、宗教団体も少し・・・子供も減ったけど、上の方の余裕もなくなってきたんでしょうな。活動の内容は素晴らしいんだが、それが身に付くのは自分からやってる子供であって、親にやらされている子にはしょうもないとしか思えないだろう。英国仕込みの『リーダーシップ論』は、ほんわかしたお花畑の日本人のリーダーシップ・イメージに欠けているものを埋め合わせてくれるし、アウトドア技術も学ぶべきものが多い・・・舫結びが未だにできない僕がゆうのもなんだけどな。www
日本のボーイスカウトの組織はオリジナルの英国版をやろうとして日本の環境でやれるものにアレンジしようとはしなかった。けっきょく形をコピーしてるんで、定着しないのはしょうがないと思う。そもそもボーイスカウトの制服はアフリカのブスアンガ戦線での服装なんで、日本の気候には全くフィットしてないんだよ。今更だけどな。残念。

本日の酒:KIRIN CLASSIC LAGER + 菊姫 鶴乃里
コメント
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