遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

楽しみにして

2018-12-09 23:58:45 | BIONEWS
本格的に冬。
冬型で厳しい冷え込みに (NHK NEWS WEB)
今季いちばんの冷え込み 日本海側で雪 日中も気温ひと桁か
10日(月)の天気 太平洋側は日差しあり、日本海側は雪や雨
車のフロントには雪が積もってましたが、日中は雨でした。昼飯ついでに獅子吼まで行ってみましたが、誰もいませんでした。当たり前ですが。まあ、わざわざ寒々しい風景を見に行ったんですからこれでOKです。
帰宅してから途中買ってきた本を読んで時間を潰し、大学へ出撃。テトラドマニピュレータがなくても菌株が作れそうな親株の組み合わせを見つけたんで、そいつらを-80℃のストックから起こしました。がん研究所時代に長いこと酵母ができなかった時期があったので、死に絶えてるのもあって今回のは心配です。tel1変異は短命なので・・・。MAPキナーゼとAMPKだけでなく、遺伝学的にATMも戦わせようと(泥沼の予感もするが)してるのです。単純な上位下位試験(Epistasis test)にはならないので楽しそうです(変態遺伝学者なので)。

紀平さんすごいね。
GPファイナル閉幕 紀平が優勝、ロシア勢金メダル逃す【写真・動画】(SPUTNIK日本)
ザギトワ足を負傷していた 露メディア報道 TVケーブルで足をひねるも強行出場?
NHKのニュースで紀平選手のトリプルアクセルの後に浅田選手のトリプルアクセルもVTRで紹介していたんで、注意して見たんですが、確かに紀平選手の回転は浅田選手のそれとは回転スピードが遅い。それゆえ浅田選手よりちょい高く飛んでるのもわかりました(カメラアングル等が同じじゃないのでわからんけども)。これで回転スピードあげたら、将来4回転できるんじゃ?と思わせてくれます。ザギトワさんとは同世代なので、これからどんどん名勝負が見れそうです。楽しみにしてよさそうだ。浅田選手とキム・ヨナ選手の時代もすごく楽しかった。

興味深い記事です
ノーベル賞授賞式 取材記 受け取るべきは誰? (NHK NEWS WEB)
ノーベル賞は「教授が受け取るべき」なのか「実際に実験をした人が受け取るべき」なのか、という質問に対する受賞者を選考する側の答えです
〈以下引用〉
本庶さんのケースを例に次のように説明しました。
本庶さんの場合、PD-1の発見から機能の解析、治療薬の開発まで、みずからが実験を行ったわけではありません。
しかし、研究室の責任者として20年以上にわたりPD-1の研究を一貫したコンセプトで推し進めてきたとして、「本庶教授の例を見れば、彼がPD-1の発見から治療薬につながるまでの過程で継続的で決定的な努力を続けてきたことがわかるでしょう。そのような研究者が大きな評価を受けるのは明らかです」と、本庶さんの尽力なしに成果は達成できなかっただろうとしています。

もちろん、そうでないケースもあります。
〈以下引用〉
「例えば、2009年の医学・生理学賞は、細胞の老化などにかかわる染色体の『テロメア』の発見で3人の研究者が選ばれています。そのうちの1人は発見当時は大学院の女子学生で、もう1人は彼女の研究室の責任者でした。私たちの調査によると、2人ともその発見に重要な役割を果たしていて、そのどちらが欠けても最終的な結果には結びつかなかったと思われます」と指摘しました。
つまり、「実際に実験をした人」が成果に不可欠な要素であれば、受賞に値すると判断することもあるということです。

これはブラックバーン博士とその弟子のキャロル・グライダー博士のことですね。でも、グライダーさんも独立後すごい業績あげてるので、弟子時代の業績だとは思いませんでしたよ。他にも大学院生時代の業績で受賞した人がいることも知っています。それより、3人という縛りがあるために重要な貢献者が外される例も散見されるので、そこら辺は改革の余地があると思う。特に物理学の分野はメガサイエンス化しているので、誰かに絞ること自体難しいと思う。

とにかく選考に際しては、「いつも、非常に慎重な調査を行い、革新的な発見をした研究者が誰かを特定します。実際に実験をしたかどうか、あるいは発見につながるアイデアを持っていたかどうかは重要ではありません。発見をしたのは誰か。その核心こそが重要なのです」とのことです。

ノーベル賞をありがたがるのもどうかとは思うけど、長年世界中で認められる学者を選んできたのも事実。来年からも楽しみにしてます。まあ、そろそろ日本は昭和の時代の蓄えが尽きる頃だとは思いますが・・・。

本日のお酒:GUINNESS DRAUGHT + 熊本米焼酎 川辺
コメント
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