今回の記事は「裁量労働制は『定額使い放題』と同じ」「労働法制は働く人たちを守る最後の砦」と呼ばれている裁量労働制の拡大を盛り込んだ「働き方改革関連法案」について書いていきたいと思います。
結論から先に申しますと
企業は営業利益を上げるために、大きく分けて二つのことに取り組みます。
1つ目は、同じ商品を他店よりも安く売る。(⇒売価を下げる)
2つ目は、販売コストを他店よりも安く抑える(⇒経費を削減する)
の上記2点です。
さらに「2つ目は、販売コストを他店よりも安く抑える(⇒経費を削減する)」
を細分化すると、テナント代や電気代、水道代など様々な経費が存在するのですが
一番大きな経費は、「人件費」なのです。
企業はこの人件費をいかに抑制するか?で腐心しており、これらを一時的に打開するために
経団連を中心として、労働法を規制緩和する働きをしてきました。
単純な話ですが、社員は少ない方が人件費はかさみません。
「社員を少なくし、残業を長くすること」
に何故メリットがあるか?というと、社員数が多ければ、
それを管理する経理やら労務やら関係部署の労働が増えること
社会保険の企業側の負担金が増えること、
社用車、社用携帯、PC、通勤費等諸経費がかさむこと
など挙げればきりがありません。
そこで、企業は「正社員を減らし、非正規やパートでまわせばいい。
非正規、パートは有期雇用だから、いらなくなったら契約更新せず辞めさせればいいだけだし、
時給が決まっているため、賃金が上がっていかないから、企業への負担も軽いからな」
と短絡的な道を選んだわけです。
そして、「少ないパートで、お店を回す=ローコストオペレーション」を実現することで、安く売っても人件費を抑制しているため、しっかり利益がでる仕組みを目指したわけです。
しかしながら働く人、つまり労働人口が多かった時代は良かったのですが、外国人労働者などを使っても、働く人が足りない時代、コンビニや牛丼チェーンがバイトがいないからと深夜営業できなくなるこの時代にそれが通用しなくなってきました。
となると、アルバイト、パートの時給を吊り上げないと、誰も働いてくれない、ローコストオペレーションの仕組みは作ったが、機能しなくなるという事態が起こっているのです。
つまり、時給で企業にとって効率よく働いてくれる便利なバイト、パートすら獲得するこが困難となり、現場のシフトに穴が空く事態になっているのです。
その穴を埋めるのが、「正社員」です。
どんどん、残業させればいいのです。
残業代なんぞ、求人広告をうって、面接し、パートやバイトを採用して使えるレベルまでトレーニングするコストに比べれば本当に安いものです。
さらに、それだけ大金をはたいて雇ったバイトも社員ほどサービスや仕事を頑張ってくれる保障がありません。
であるならば、会社に忠誠心がある社員を使ったほうがよほどサービスレベルもあがるというわけですね。
(例:現実に携帯電話屋N○Tド○モの窓口のお姉さんの接客は酷いもんです。)
では、今回のニュースを以下に転載します。
・・・・・・・(裁量労働制の拡大に反対、1000人が新宿でデモ 「働いた分の金くらい払え!」「毎日毎晩残業させるな!」)
裁量労働制の拡大を盛り込んだ「働き方改革関連法案」の審議が進む中、労働問題に取り組む団体「エキタス」は2月25日午後、裁量労働制に反対するデモを東京・新宿で行った。
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サウンドカーから「働いた分の金くらい払え」「毎日毎晩残業させるな」というシュプレヒコールが響く中、約1000人(主催者発表)の参加者が新宿の街中を闊歩した。
中には、家族連れで参加している人もいた。教師として働いているという男性(40代)は、「過労死や過労自殺が多い。生徒たちが社会に出てそうしたところで働くのを見過ごせない」という思いで、妻と息子と一緒に参加したという。
「裁量労働制は『定額使い放題』と同じ」「労働法制は働く人たちを守る最後の砦」
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デモには、共産党の小池晃参議院議員らも参加した。小池氏はサウンドカーから、
「裁量労働制は、みなし労働時間を決めて、その分だけはお金を出すけれども、何時間働いても残業代を出さないというものです。これは携帯電話の『定額使い放題』と一緒じゃありませんか。そんなことをしたら過労死がどんどん増えてしまう。そんな世の中にしてはいけない」
と反対を呼び掛けた。「裁量労働制の方が労働時間が短い」という厚労省の調査データに不備があったことについては、「裁量労働制のデータのデタラメさは単なるミスではないと思います。労働研究・研修機構の調査結果は無視をして、裁量労働制を拡大するためのデータをでっち上げたのではないでしょうか」と指摘した。
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立憲民主党の長妻昭衆議院議員もマイクを握って演説した。
「知人の女性が、事業外みなし労働制で働いていた結果、結婚を前に過労で亡くなるということがありました。亡くなった方々のためにも、裁量労働制を営業職に広げるとんでもない法案をなんとか撤回させたい。安倍首相は『岩盤規制の労働法制にドリルで穴を開ける』と言っています。しかし労働法制というのは働く人たちを守る最後の砦です。そこにドリルで穴を開けるという考え方自体が間違っていると思いませんか」
ヤフー!個人で積極的な発言を続けている、法政大学の上西充子教授も「裁量労働制では長時間労働の是正にならない」と改めて注意を喚起した。他にも、作家の雨宮処凛さんや慶應義塾大学の小熊英二教授が参加。共産党の山添拓参議院議員も駆け付け、「いい加減なデータに基づいて、いい加減な議論をしている。いい加減にしろと思う」と反対の声を上げた。
主催者「参加者も多く、一緒にコールをしてくれた通行人もいた」
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デモの終了後、参加した会社員の女性(30代)は、「街頭でデモを眺めながらポカンとしている人も結構いた」と語った。
「裁量労働制の拡大について知らない人が多いのかと思うと心配になる。今の職場はブラックではないが、法案が通ったら、将来どうなるのか不安です」
エキタスのメンバーである栗原耕平さんは、
「1000人もの人が参加してくれた。一緒にコールをしてくれた通行人もいて、沿道の反応も良かった。長時間労働に不満を持っている人が多いことの表れではないか」
と手ごたえを感じているようだった。エキタスは今後も同制度に反対する活動を継続するという。
・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)
はっきり言いますが、デモ行進をするくらいなら、組合作って、ストライキすればいいだけなんですけど。
企業トップは、お金の力で社員を支配しています。
社員はお金の力で、経済活動ができ、生活を賄っています。
お金がなくなると、生活できなくなる=死ぬ
わけではありません。
これは単なる洗脳です。
社員が働かなくなったら会社は機能しなくなり倒産します。
鬼のようにサービス残業させる会社なんか潰れてしまえばいいですよね?
会社をつぶす方法は簡単です。
社員が働かなければいいのです。
つまりストを起こせばいいだけなのです。
そして、ストを起こせるだけの準備をしておけばいいだけです。
ストの期間は自分で生活できるだけの蓄えを作っておけば良いだけです。
ストを起こせないように、企業は住宅ローンを組ませたり、借金をさせるのです。
普段から贅沢せず、家も車も買わず、結婚もせず、子どもも作らずにおけば、一人で生きていくだけなら
余分なお金は必要ありません。
「生活保護は恥ずかしい」
「結婚ぐらいしていないと変わった人だと思われるから」
「アパートくらしはみすぼらしいよな?」
という間違った自尊心やプライドがなければもっと人生を身軽に生きていけるのではないでしょうか?
正社員は本当に悲しい仕事です。
移動時間、残業時間などを含めて時給換算すると、パート以下の時給となります。
時給はパートより上回っても、拘束時間が長いため、人生において労働以外なんの楽しみもない状態です。
「みんな贅沢をやめて、月給10万円くらいで生活するようになったら大企業は倒産する」
とは思いませんか?
旅行で何十万も使ったり、エステや美容で何万円も使う。
外食や居酒屋で何千円も使うのをやめればいいだけです。
ボーナスなんて期待せず、毎月コツコツ貯金すればいいだけです。
嫌々仕事せず、好きなこと、得意なことを必要な分だけバイトして生活すればいいだけです。
正社員が不幸になり、パート、アルバイトが幸せになる時代がすぐそこに来ています。
今までは、人生を会社に犠牲として捧げる働き方の時代でした。
しかしこれからは、労働力を切り売りする時代です。
今回の政府の悪あがきは
労働力をピンはねして金儲けばかりする企業に、心も体も全て犠牲にする時代は終わる時が近づいている兆しの法案だと思っても良いのではないでしょうか?
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