大躍進政策(だいやくしんせいさく)
中華人民共和国の毛沢東が主導した農作物と鉄鋼製品の増産政策のこと
国民の財産を全て没収して共有化する共産主義政策を推進した毛沢東は、核武装や高度経済成長によって先進国であるアメリカ合衆国やイギリスを15年で追い落とすと宣言した
しかし、非科学的な増産方法の実施、四害駆除運動で蝗害(バッタの害)を招く、政策に反対する多数の人民を処刑死・拷問死に追い込んだため中国国内で大混乱を招き、中華人民共和国大飢饉(推定1500万〜5500万人が死亡)の発生、産業・インフラ・環境の大破壊、中華人民共和国最少出生数記録更新を招いた
1957年11月6日、ソ連のニキータ・フルシチョフ第一書記は「ソ連が工業生産(鉄鋼や石油、セメント)および農業生産において15年以内にアメリカを追い越せるだろう」と宣言した。
中ソ対立が鮮明化しつつあった中、毛沢東共産党主席はこれに触発され、1958年5月の第二次五ヵ年計画において中国共産党指導部は、当時世界第2位の経済大国であったイギリスをこれらの農工業の生産指標において15年で追い越す[注 1]という、壮大な計画を立案した。
しかし、市場原理を無視して一部の農工業生産指標のみにおいて3年間でイギリスとアメリカを追い越すほどのノルマを人民に課し、杜撰な管理の元でこれらの農工業製品のみに対して無理な増産を指示したため却って生産力低下をもたらした。
当時の中国共産党の指導層は高等教育を受けた者が少なく、無学が故に、需要・流通・輸出入・インフラなどを含めたマクロ経済やミクロ経済のメカニズムのみならず、生態系全体のシステムをも完全に無視し、単に数字上の生産目標達成のみを目的とした単純かつ一面的な計画を押し付けたことも甚大な被害を招いた。経済のシステムや自然を、ごく単純な合理思考で改造・操作できると考えてしまったのである。
【要点】
これらの失敗を経て、中国共産党は共産主義の不完全な理論や机上の空論では先進国に追いつけない事を知り、スパイ活動をしたり経済戦争を仕掛けて相手の国の政治経済を乗っ取っていくという国策にシフトしていったことが容易に想像されます。
悪魔崇拝者が考えた不完全で不自然な経済理論では一国の経済を運営することができない現れであると言えます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます