精神科病院に臨地実習に行くと、「食事観察」をする時間があります。
なぜ、食事観察をするか?というと、抗精神病薬の影響で嚥下能力低下が生じている事が多いため
①誤嚥による窒息死があるため
②他患の給食を泥棒する
③給食を自室に持ち帰らないようにするため(食中毒防止、誤嚥による窒息防止)
などの理由が挙げられます。
抗精神病薬を内服すると、ドパミンが抑制されるため、ドパミンはサブスタンスPを合成しているので、
舌咽神経や迷走神経知覚枝におけるサブスタンスPの産生量や含有量の減少が起こり嚥下反射が低下するため
誤嚥性窒息が生じやすいのです。
誤嚥性肺炎を繰り返す高齢者には、サブスタンスP減少の阻害剤、ACE阻害剤が投与されることがあります。
まるで認知症高齢者のようですね。
さて、次に表題の件ですが、「入院中の精神病患者、精神障害者はなぜ早食いするのか?」
については、抗精神病薬の長期服用が理由でしょう。
抗精神病薬は脳神経に作用し、嗅覚や味覚に影響を及ぼします。
嗅覚、味覚が鈍くなるものもあったり
逆に、嗅覚、味覚が鋭くなるものもあります。
例えば、大麻マリファナのようなCBD受容体(カンナビジオール)を刺激する、オランザピン(ジプレキサ)などは
嗅覚、味覚が鋭くなり、「マンチー」(食欲暴走)のような状態になり、副作用に肥満、高血糖が挙げられるのです。
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逆に、味覚、嗅覚が鈍くなり、少量では味を感じられなくなって、一気に食事を書き込むような早食いになることもあります。
人間以外の動物は「食事を楽しむ」ということはせず、食事は、栄養補給のための行為です。
人間が刑務所のような監獄に長期入院し、管理されると、人間以外の動物と同じように「食事」が栄養補給の行為となってしまうのかもしれません。
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