今回の記事は、洗脳からの解放カテゴリーです。
当ブログでは、学力があるからといって、親の見栄のために医学部に入れることは
こどもを殺すことと同じだという意見を発信しています。
今回、東京の日赤で公表されたニュースを転載しますね。
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日赤医療センター(東京都渋谷区)が医師の残業時間を「過労死ライン」の2倍に当たる月200時間まで容認する労使協定(36協定)を結んでいることが13日、明らかになった。医師20人は2015年9月からの1年間で月200時間の上限を超えて残業。渋谷労働基準監督署は昨年3月、センターに協定を順守するよう是正勧告した。
政府は次期通常国会に、残業時間を罰則付きで規制する法案を提出する方針だが、医師への適用は5年間猶予される。適用の前倒しを巡る議論も必要となりそうだ。
労災の過労死が認められる目安は月100時間の残業とされているが、現行では労使間合意があれば残業時間の上限に制限はない。
日赤医療センターは日本初の赤十字病院で常勤医師約260人、約700床の大型総合病院。月200時間の上限を過重と認め、協定を見直すとしている。
労使協定では、特段の事情が発生した場合に限り時間外労働を「1カ月200時間(年6回まで)、年間2000時間」まで延長できると規定。ただ、センターによると、200時間超えも頻繁に発生し、15年9月からの1年間で4回超えた医師が2人、2回が3人、1回が15人いた。
(転載ここまで)
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これはどういうことかというと、
「日赤病院はブラックだ!」
といっている訳ではありません。
日赤病院は医師の中でもかなりホワイトな部類です。
なぜならば、このニュースを翻訳すると
「残業200時間までは、認めます=残業代はちゃんと支払います」
という優しさだからです。
これはどういうことか?というと
他の大学病院なども残業は平気で週50時間くらいさせてます。
厳密に言えば、休日出勤した分が残業代でカウントされています。
しかし、36協定などで残業時間が決まっており、標準的な勤務医の働き方だと
到底週30時間の残業時間では業務が終わりません。
ですから、早い話、日赤以外の病院は、サービス残業させているのです。
医師には労働基準法が適用されないという事実がここにあります。
いわゆる経営側は、労働基準法を守るため、医療経営、つまり医師の人件費の両対策で
こういった社畜ブラックな実態について表沙汰にならないよう、医学生、大学生時代から、そして研修医の時代から
「定時に帰宅するのは、藪医者か精神科医だけだ」
と言って若き医師の卵達を洗脳します。
医師の世界は徒弟制度ですから
所謂、左官職人、大工さん、土方と同じ技術職です。
何が違うか?というと
・雨が降ってもぬれないということ
・失敗すると即訴訟されるということ
・社会保険、税金などが給料の財源のため、見た目の年収は高いが実年収、時給はファーストフードチェーンで働く女子高生以下であるということ
・名誉職と言われ、相当な特権と巷では特別扱いを受けるが、実質世のためになっているのは、救急と小児産婦人科以外は不要であるということを製薬会社から隠されて、のんきに生活していること
・アメリカ医療の考えかたが入ってきて、ふんぞり返っていられない、モンスターペイシェントのせいでびくびくしながら仕事しているということ
くらいでしょうか?
以下は医師にインタビューしたサイトの記事です。
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中山祐次郎
一介の外科医
1980年生。聖光学院高等学校を卒業後2浪を経て、鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院で研修後、同院大腸外科医師(非常勤)として10年勤務。2017年2月から福島県高野病院院長を務め、現在福島県郡山市の総合南東北病院外科医長として、手術の日々を送る。資格は消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医(大腸)、外科専門医など。モットーは「いつ死んでも後悔するように生きる」。著書は「幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと〜若き外科医が見つめた『いのち』の現場三百六十五日〜」(2014年3月 幻冬舎)。Yahoo!ニュース個人では2015年12月、2016年8月、2017年6月のMVA賞を受賞。
「27歳医師が辞めたい」 、7割弱が容認◆Vol.5
「つぶしが利かないのでは」と疑問の声も
2013年5月21日 池田宏之(m3.com編集部)
大事に育てた27歳の後輩が「医師に未来はない。辞める」とした際の対応を、m3.com医師会員に聞いた(調査概要は、『混合診療に否定的、9割弱に上る◆Vol.1』を参照)。
全体で見ると「『続けた方が良い』とアドバイスする」と回答した会員が32.0.%、「『辞めても良い』とアドバイス」が67.8%となり、3人に2人は、辞めるのを容認する結果となった。年代別では、40代以上の医師で「『続けた方が良い』とアドバイスする」としたのは31.5%、30代以上では34.0%で、わずかに30代以下の会員の方が高かったが、大差はなかった。
「続けた方が良い」とアドバイスする理由については、20代後半では職業としての医師の良さを理解できているとは思えないとの回答が多かった。「つぶしが利かない」「辞めるのはいつでもできる」との回答も目立ったほか、「医師であることは、本人だけでなく、社会資産としての意味もある」という回答もあった。
一方、「『辞めても良い』とアドバイス」する理由としてもっとも多かったのは、個人の自由を挙げた回答だった。「やる気のない人に医療は任せられない」「やりがいを感じないならば、資格はない」という回答も目立った。「資格仕事なので、いつでも戻ることができる」との指摘もあった。
理由として寄せられた主な意見は、以下の通り。
(中略)
【『辞めても良い』とアドバイス(30代以下)】
・やりたい道をやれば良いが、辞めた後の責任は自分でとってもらう。
・正直なところ「未来はない」の理由によって答えは変わる。
・やる気がないのであれば致し方ない。医師の仕事は一定のモチベーションが必要。
・個人が考えた結論なら口は出さない。医師免許があればいつでも復帰できる。
・医者には向き、不向きがある。学歴だけでなったのであれば、生涯後悔すると思う。
・「他に潰しのきかない職だから、ちゃんと次の職を見つけてから」とアドバイスする。
・医師が良い仕事、リスクや多忙さに見合った仕事とは思えない。
・自分も辞める気でいるので。
・嫌々、医師をしている人に診てもらうのは患者が迷惑。だが、いったん長期間旅行に行くなど環境を変えて、医師の仕事から完全に離れてから良く考えるように勧める。
・医師に未来はないという意見は正しい。
・未来はないという理由で辞めると言い出す程度の意志の人間に、自分の家族や、大事な仕事は任せられないから。
・人のことはどうでもいい。
【『辞めても良い』とアドバイス(40代以上)】
・医師として働くだけが人生ではない。早目に見切りをつけることは良いと思う。
・本人の自由だから。
・医師が優れた職業というわけではないから。
・未来のある職業を教えてもらいたい。
・続けさせて、良い結果に導く自信がないから。
・まさに自分が同じ状況だったので(笑)。
・いつでも戻ってこられるようにしておくから、と伝える。
・優秀な人間ならどうやっても社会に貢献できる。
・成人の決断は重要で、本当に他の仕事に就いて、やっていける能力があれば止めない。しかし、医学部は大学に入ったときからの職業訓練学校で、つぶしの効かない人の方が多いと思う。また医師だから得られる職業上の喜びがあり、これがない人に医師としての適正はなく止めることを勧める。
・やりたいやつは腐るほどいる。
・別の国家資格(弁護士、宅建、建築士など)を持っていればそれで良いと思う。
・嫌々続けられる、あるいは続けて良い職業ではないから。
・使命感かやりがいか、興味からか、なんらかの動機がないと就く資格なし。
・自分は好きでやっている仕事なので自分の意見を伝えるが、一人の人間として本人が判断すべきこと。
・辞めてからら、また戻ることができる職業だから。
・現在のような厚生官僚の台頭のなか 医師の将来は霧の中である。
・どうせそんな奴は辞める。いや、俺が先に辞めるか。
・医師はなくならない。未来がないと、思うのなら、社会的に未来が無いのではなく、本人に未来が無いからだろう。だったら、やめた方が、患者さんに利すると思う。
・TTPがどうなるか分からないから。
・その年齢の医師で、「辞める」と言ってること自体終わっている。
・医師をやめても大成する人もいる。いったん医師を離れて、また戻りたいと思えばその時にまた支えてあげればよい。
・未来など、誰にも分からない。医者を辞めて成功した人は山ほどいる。失敗した人は、もっと多いかも?でも、苦労するだろう。 ・最近実際にそのような方に出会う。その人の人生です。私の人生ではありません。したがって。これまでそのような人に出会ったとき、話は聞きますが、アドバイスは全くしない。
・ほとんどの医師は、医療以外に技術も才能も無いから続けているだけ。他の分野にチャレンジする若者にエールを送りたい。
・現在の医師は給料面・やりがい的に魅力的な仕事とは思わないので、他にやりたいことがあるなら無理に医師を続ける必要はないと思う。
【転載ここまで】
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医者は本当に忙しい? 「勤務医自殺が労災認定」報道に思う 医師の視点
東京都内の病院につとめる産婦人科医の男性が自殺し、労災と認定されたと報道がありました。残念ですが、ほぼ毎年起きている医師の自殺。10年前に自身も研修医であり、現在は研修医を指導する立場である筆者が、現場からの意見を述べます。この問題の本質と、解決策についてまとめました。
何度目なのか、研修医自殺報道
昨日、こんなニュースがありました。
「都内の総合病院で産婦人科に勤務していた30代の男性研修医(筆者注;研修医ではなく後期研修医の誤り)が、おととし、自殺したのは、長時間労働が原因だったとして、労働基準監督署が先月31日、労災を認定したことが分かりました。」
「亡くなる前は半年間で5日しか休みがなく、1か月間の残業は173時間に上っていて、精神疾患を発症したのが自殺の原因だとしています。」
(中略)
働き過ぎた、まれな例なのか?
この報道にあった勤務時間は、信じられないような長さでしょうか?いいえ、医師にとってはそれほど酷いとは思えません。
まず「半年間で5日しか休みがない」は、外科系(外科や産婦人科、泌尿器科など)では珍しい話ではありません。病院に勤務する医師の多くは基本、暦通りで土日祝日がお休みです。しかし、決まり通り休む医師はほとんどいません。
研修医でなくとも、何歳になっても外科系の医師は土日も病院に出勤します。その理由は、「自分がメスを入れた患者さんがいるから」です。
もちろん内科や他の科の医師でも、自分の患者さんが病院にいるという理由で土日も出勤する医師はいるでしょう。
病気には土日や休日がありませんから、当然といえば当然です。もちろん丸1日仕事をするわけではなく、午前中だけで終わることが多いのですが。
また、1ヶ月の残業が173時間ですが、これも勤務医ならば近い時間働いているでしょう。
医師には当直がありますが、月4回の当直と1回の日直(※詳細は下記1)ですでに72時間の超過勤務です。さらに外科系医師は朝早く夜が遅いもの。研修医ならば朝7時から勤務し夜は20時くらいまでは働くことが多いでしょう。すると1日に5時間は超過勤務をします。これが1ヶ月に20日あれば100時間となり、当直とあわせて172時間です。筆者も医者になって5年目くらいまではこんな生活をしていました。
また、医師へのアンケート結果によると、「時間外労働が「月平均60時間」以上と回答したのは、「常勤」では、勤務医は35.0%で約3人に1人」だったそうです。科により時間外労働の長さは全く違います。外科や産婦人科などでは上記のような働き方は残念ながら普通ですが、定時通りに働く科(あるいはスタイル)の医師もいます。
この問題の本質は
医師の過労問題、とりわけ若手医師の過労問題の本質は何でしょうか。
それは、医師の人数に対して仕事量が多すぎる点です。当たり前すぎるほどの指摘ですが、問題はこの仕事量にあります。
研修医は、「勉強する立場」と「労働者の立場」の二面性を持っています。そして上司の医師は、医療という専門職の指導者、兼、仕事の上司であります。
研修医は「勉強する立場」ですから、指導者の指示には基本的に逆らえません。そしてその立場だから、労働者として仕事を指示された場合には全てを引き受けることになります。指示する相手は医師だけでなく、看護師も含まれます。膨大な書類仕事や細々とした仕事の多くは研修医の仕事になり、それを断ろうものなら看護師内の評価が下がり、それはすぐに上司に伝わります。そして「あいつは労働者として使えない」というレッテルが貼られ、「勉強する立場」としても危うくなります。勉強の機会が減ってしまうのです。
そういう構造があるため、研修医はあらゆる仕事を引き受け続けます。病院内での立場は最も低く、発言権はありません。もちろんそういう仕事が「勉強」の一部にもなっているので、単純な労働と勉強の境目が時としてあいまいになるのですね。
私が研修医だった頃は、「医者は定時とか残業とかないから」と看護師にしょっちゅう言われていました。そして医師も同僚の研修医も、病院全体がみなそれを当然と考えていました。定時とか残業とかがない理由は、「医師だから」だそうです。看護師は交代勤務ですから、私が超長時間(40時間ほど)の連続勤務をしてもうろうとなっている間に4人も5人も人が代わっていて、とても羨ましかったのを記憶しています。
少しはマシになった印象もある
ですが、これでも少しはマシになった印象です。私が研修医のころは、「採血」「点滴」という業務に日中の多くの時間を取られていました。それにより、患者さんの診察や手術などに参加出来ないことも多々あったのです。
私より少し先輩の医師に話を聞くと、「ケモ詰め(抗がん剤の点滴を準備すること)」「ポータブル(可動式のレントゲン撮影装置を朝一番に運んで患者さんのレントゲン撮影をすること)」で朝5時から働いていた、なんて話になります。
最近では抗がん剤は薬剤師さんが準備し、レントゲンはレントゲン技師さんが撮影する病院が多いでしょう。そして採血や点滴は看護師さんがやってくれるところも増えました。
ようやく医師は「医師にしか出来ない業務」に専念することが出来るような環境が整ってきたと思います。つまり分業化が進んできました。
さらに、私のような「恥知らず」な医師が増えてきたこともあります。医師は黙ってずっと病院で働け、それが医師の矜持であり美学でした。結果何人医師が過労で死んでも、変わることはありませんでした。しかしそれはやはりおかしいと、発言する医師はちらほら出てきました。「忙しい」と憚らず言うなんて恥知らずだ、と多くの先輩医師が思っているでしょう。
医師自身の意識がすでにおかしい?
我々医師は、とりわけ外科系の医師は「仕事時間が長ければ長いほど偉く、帰る時間が遅ければ遅いほど素晴らしい」という意識を持っています。どちらかというと私もそういう教育を受け、そういう考え方だと思います。
自分もそうやって若手の頃は病院に張り付いて研修をし、修行してきた。だから今の若手だって同様にやるべきだ。そういう意識を持っている医師は多いでしょう。
もしかしたらその意識自体が、研修医の過重労働の改善を阻んでいるのかもしれません。「家事・育児は女性の仕事」という思い込みと似た構造です。
解決策は?
ここからは私見です。どうすれば研修医の過労が改善し、自殺が減るのか。本当は政府に考えて欲しいところですが、先日厚労省が「働き方改革は医者は5年延期で」と決定したところです。あまり期待出来なさそうなので、私から提言します。
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(転載ここまで)
いかがでしょうか?
それでも、子どもを医者にしたいですか?
単に親の見栄で医学部なんぞに進学させたらその子は不幸になるかもしれませんね。
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