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「官能の帝国4」
「濡れた壺」1976年 にっかつ 監督:小沼勝
淫乱な実母に夫を奪われたスナックのママ・亜紀(谷ナオミ)は、実直な岩崎(中丸信)にプロポーズされていた。そんなある日、客の花松(井上博一)が経営するマネキン工場を訪れた亜紀は・・・。
冒頭、馬券売り場を見降ろす新宿甲州街道を行く和装の谷ナオミの登場シーンを見てつくづく思った。
SMの女王、谷ナオミに関しては、若い頃あのキツそうな目のメイクがどうしてもおばはんに思え好きでなかった。しかし、この当時の谷ナオミより遙かに年上となってしまった今となって見ると、それもまた良しじゃないかと。
谷ナオミは当然、縄で縛りあげられる被虐美が売り物なわけだが、SMの女王ともなると縄など不要。本作のエロ度は言葉責めに悶える谷ナオミによって高水準なものとなっている。
スナックのレズ従業員にそっと教えられた浴室のぼくちゃん(張型)を使ってみる亜紀。窓から投げ出された張型が酔っ払い(田中小実昌)の頭にコツンなんて笑えるシーンもあり。
実母に奪われた夫に未練はないものの、独り身は寂しい。
しかし、マネキン工場の花松の言う「お前はやっぱり俺の思っていた通りの女だ」って一体どんな淫乱女じゃ。
マネキンに愛撫を施している花松の指を見ているだけで、腰をモジモジ、草履の片方を脱いで足袋の足を擦り合わせて悶える(この秀逸な悶え描写は何度か使われる)亜紀のあそこは既に夕立。
このマネキンを使ったエロティックなイメージは秀逸。花松は夕立状態の亜紀に対して行為を中断させ、屈辱を味あわせるSぶり。
亜紀の淫乱性を見抜いたこの花松、街で拾った若い女を亜紀のスナックで淫らに指責め。喘ぐ女をを遠景に、他の客を歓談でもてなすママ亜紀。店には内藤やす子の「弟」が流れている。
さて主人公の亜紀も相当なトンデモ淫乱ではありますが、その異常性が目立たないほど、彼女の家族がトンデモな状況。
娘の夫を寝取って失踪していた実母(彼女のテーマ曲は南沙織「人恋しくて」)男なしでは生きていけない。
弟は幼馴染とのセックスも、あまり気が入らない受験生。姉の亜紀に対して近親相姦願望もやや見えるが結局、予備校の友人と怪しげな同性愛の生活を始める。
父親はもっと凄く、競馬しか楽しみのない腑抜けた元敗戦軍人だが、戦友との同窓会では紋付袴で靖国神社を闊歩し、酒席では軍歌で大盛り上がり、ついにはなんと女子高生を輪姦、現行犯逮捕というトンデモぶり。
トンデモ展開の中に咲く縄知らずのSM女王がなんとも魅惑的であります。
そして、父親を刑務所に面会に行った帰り、多数の黒眼鏡のヤクザたちにジットリ視姦されているだけで、またしても片草履脱ぎの足袋モジモジが始まり公衆電話に駆け込み、花井に電話。夕立を告げる。
ポルノ映画のエロティシズムが好きで通っているが、そのエロティシズムは大抵の場合、脳内に留まっているのが本当の所。
本作は久しぶりに下半身にビビッと来るエロ作品でありました。
やはり、小沼勝のエロさが冴えわたった時は無敵だ。
シネマヴェーラ渋谷
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「濡れた壺」1976年 にっかつ 監督:小沼勝
淫乱な実母に夫を奪われたスナックのママ・亜紀(谷ナオミ)は、実直な岩崎(中丸信)にプロポーズされていた。そんなある日、客の花松(井上博一)が経営するマネキン工場を訪れた亜紀は・・・。
冒頭、馬券売り場を見降ろす新宿甲州街道を行く和装の谷ナオミの登場シーンを見てつくづく思った。
SMの女王、谷ナオミに関しては、若い頃あのキツそうな目のメイクがどうしてもおばはんに思え好きでなかった。しかし、この当時の谷ナオミより遙かに年上となってしまった今となって見ると、それもまた良しじゃないかと。
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谷ナオミは当然、縄で縛りあげられる被虐美が売り物なわけだが、SMの女王ともなると縄など不要。本作のエロ度は言葉責めに悶える谷ナオミによって高水準なものとなっている。
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スナックのレズ従業員にそっと教えられた浴室のぼくちゃん(張型)を使ってみる亜紀。窓から投げ出された張型が酔っ払い(田中小実昌)の頭にコツンなんて笑えるシーンもあり。
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実母に奪われた夫に未練はないものの、独り身は寂しい。
しかし、マネキン工場の花松の言う「お前はやっぱり俺の思っていた通りの女だ」って一体どんな淫乱女じゃ。
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マネキンに愛撫を施している花松の指を見ているだけで、腰をモジモジ、草履の片方を脱いで足袋の足を擦り合わせて悶える(この秀逸な悶え描写は何度か使われる)亜紀のあそこは既に夕立。
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このマネキンを使ったエロティックなイメージは秀逸。花松は夕立状態の亜紀に対して行為を中断させ、屈辱を味あわせるSぶり。
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亜紀の淫乱性を見抜いたこの花松、街で拾った若い女を亜紀のスナックで淫らに指責め。喘ぐ女をを遠景に、他の客を歓談でもてなすママ亜紀。店には内藤やす子の「弟」が流れている。
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さて主人公の亜紀も相当なトンデモ淫乱ではありますが、その異常性が目立たないほど、彼女の家族がトンデモな状況。
娘の夫を寝取って失踪していた実母(彼女のテーマ曲は南沙織「人恋しくて」)男なしでは生きていけない。
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弟は幼馴染とのセックスも、あまり気が入らない受験生。姉の亜紀に対して近親相姦願望もやや見えるが結局、予備校の友人と怪しげな同性愛の生活を始める。
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父親はもっと凄く、競馬しか楽しみのない腑抜けた元敗戦軍人だが、戦友との同窓会では紋付袴で靖国神社を闊歩し、酒席では軍歌で大盛り上がり、ついにはなんと女子高生を輪姦、現行犯逮捕というトンデモぶり。
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トンデモ展開の中に咲く縄知らずのSM女王がなんとも魅惑的であります。
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そして、父親を刑務所に面会に行った帰り、多数の黒眼鏡のヤクザたちにジットリ視姦されているだけで、またしても片草履脱ぎの足袋モジモジが始まり公衆電話に駆け込み、花井に電話。夕立を告げる。
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ポルノ映画のエロティシズムが好きで通っているが、そのエロティシズムは大抵の場合、脳内に留まっているのが本当の所。
本作は久しぶりに下半身にビビッと来るエロ作品でありました。
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やはり、小沼勝のエロさが冴えわたった時は無敵だ。
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シネマヴェーラ渋谷
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