
「生誕100年 スタイリッシュ石井輝男」
「殺し屋人別帳」1970年 東映 監督:石井輝男
ヤクザ組織に抗争勃発!渡瀬恒彦(初主演)をぶっつぶすべく、片言のフランス語をしゃべりまくる”モンマルトルの鉄”こと佐藤允、大正琴抱えた”八人殺しの熊寅”ことアラカンを始め、田崎潤、中谷一郎、吉田輝雄、小池朝雄、由利徹、荒木一郎とクセモノ役者が大暴走。見どころ満載、石井輝男テイスト溢れる一作。
8年ぶりの鑑賞。
石井輝男娯楽任侠作品として最も好きかも。
登場のキャラが皆魅力的。
早々に殺される小池朝雄がもったいない。
初主演の渡瀬恒彦。強くてヴァイオリンの娘に優しくて、とぼけた魅力。あこき゚な黒岩組の客人だけど斜な正義。
もう一人の客人、フランシーヌの場合の佐藤允。キザな登場。
フランシーヌつれションに「ケント」と「新生」
「身体に触れるな」の伊吹吾郎は真面目な任侠担当。
堅気を証明するため、刺青焼き消させるモミアゲ兄貴の中谷一郎。
血染めの花嫁衣装で殴り込みに参加する仇討ち娘に目鼻でかみの賀川雪絵。バーのホステスに潜入してる時が可愛い。
笑える二枚目、吉田輝男は竜神組組長として耐えに耐える姿が健在だし、若い衆荒木一郎の相変わらずの暗めの顔も良い。
女壺ふりはロマポでも活躍の英美枝。竜神組おかみさん藤田佳子の凛とした態度にほだされた結果、消される事に。
由利徹の役割は言わずもがな。
八人殺しの熊寅の子守唄はアラカン、キャラ極めつけで流石としか言いようがない。
黒岩組の田崎潤も悪い奴だが賀川雪絵の仇討ちに自ら殺しの手本を示して自害するのは任侠だな。
黒岩のモーレツ娘、小川ローザの「カッコいい」「カッコ悪い」は何だったんでしょう。パンチラ見せる事なく途中退場は御愛嬌。
シネマヴェーラ渋谷
2024年11月
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