JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

武村政春 「ろくろ首の首はなぜ伸びるのか」

2006-04-25 | BOOK
「遊ぶ生物学への招待」という副題がついています。

ろくろ首からケンタウロス、人魚、吸血鬼、カマイタチ、はては目目連、カオナシ、モスラまで。想像の生物の面白さを生物学的な観点から探り解明して行こうという試み。所謂、ホラ話っていうヤツですね。

こういう企画は大好きで、すぐ飛びついちゃいます。

構成としては「○○の話」(生物学的背景:ここはホラではない)「○○のデータ」(取上げた生物の基本的情報)「考察」(生物の謎を一気に考察、解明)の3つからなっています。

当然、この手の内容ですから読んでいてクスッとする場面はありますが、私としては以外とホラではない生物学的説明文で笑ってしまった。専門用語や生物学独特の言い回しに頭の中は(?)になりながらも、やっぱりどの分野でも学者ってのは面白い職業だなぁ・・・と。

多少ネタばれがあるが痛快ホラ話を少しだけ・・・

「目目連」の考察。
コウゾ(植物)から作られる和紙製造法の細胞中から新たに発見されたタンパク質(1968フランス)モクモクリン(mokumokurin)はタンパク質の常識を覆した。
その後2003年に著名な科学誌に掲載されたモクモクリンの特性は世界中を大騒ぎにさせる。
目が沢山生えた和紙を手にしてにこやかに笑っている発見者の顔がその科学誌の表紙を飾ったのはまだ記憶に新しい・・・

こんな調子なのだから、読み手もそれに大いに乗っかって楽しむべき。

生物学でもアンダーグラウンドではこのような妖怪や架空と思われていた(?)生物の研究が着々と進められていたのだ。
もちろんまだ解明されていない、今後の研究課題も沢山あるようだ。今後の研究成果を期待したい。
しかし、これだけ生物学会でセンセーショナルな発表がなされているのに、我々一般人の耳には不思議と入ってこない。わずかに東スポあたりのマスコミが取上げている程度か。
これには何か政治的な圧力によって当局の隠蔽工作が感じられるではないか。
して見るとこの本も、俄かに売れ行きが上がってくると発禁になるかもしれませんぞ!
興味のある方は書店に急いだ方良いかも・・・






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