JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「砂の女」

2017-09-01 | 映画(DVD)
「アヴァンギャルド・ニッポン 安部公房×勅使河原宏」

「砂の女」1964年 勅使河原プロダクション 監督:勅使河原宏

砂丘地帯へ昆虫採集にきた高校教師が、砂穴の底にある奇怪な家に閉じ込められる。脱出を試みる男、ひきとめておこうとする女、そして逃亡を妨害し二人の生活を眺める人々----。文字どおり”砂の女”を熱演する個性派名女優・岸田今日子の代表作であり、国内外で高い評価を得た。








10年ぶりの鑑賞。

「砂の女」
前回観て、これは原作も読まなければなと思ったもんだが早10年経ってしまったとは。
今回の特集上映を知りやっと読みはじめる。読了したのは上映30分くらい前だ。
安部公房自身脚本参加しているだけにこれは作品「砂の女」の完成形と考えてよろしいと思う。








極めて原作に忠実。それでいて映画としての魅力に長けている。
岸田今日子を配する事で、男側の一人称中心の原作以上に砂の女の「女」たる部分が明確に。前衛的作品の抽象から具象への変換はマイナス要素になりかねないのに、全く感じない。
(ただし、当方、岸田今日子様を敬愛する者ではあるのでその辺りは贔屓目になります)








砂の描写、稜線への美学。まさにアヴァンギャルド・ニッポンの傑作!
砂かきで働く岸田今日子の「あいよ!」がイイ。
でも、子宮外妊娠で吊り上げられる際の「いやだよ~」(原作にはない)はあまり好きじゃない。



オープニング粟津潔のデザインがこれまた良い。
ハンコ。等高線。




















なお、「他人の顔」も上映前読了を目指そうとしましたが書店に在庫が無く入手しないまま上映になってしまったので鑑賞もパス。
優秀な企画「アヴァンギャルド・ニッポン」はここで終了。


ラピュタ阿佐ヶ谷


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