「連続ONANIE 乱れっぱなし」

「新東宝ピンク映画　ラスト・フィルム・ショー」

「連続ONANIE　乱れっぱなし」1994年　新東宝　監督：上野俊哉

2013･2014年にそれぞれ逝去した上野俊哉監督、俳優伊藤猛の特別追悼上映。両者にとってまぎれもない代表作の一本。中上健次の短編「荒神」をベースにした脚本は瀬々敬久がペンネームで執筆。吹き溜まりのような地方の町に集まった風来坊たちの哀しくも残酷な神話的世界。


長野五輪を控えた山間のひなびた温泉地。

オープニングの仏具マニファクチュアからりんご叔母さん強姦までがメチャ名作予感させ良かったけれど、これはちょっと作家性が勝ちすぎてるかな。

ピンクのタイトルは女性のソレを連想するけど男女機会均等。

連続は、
仏具のセールスマンであり不穏な性と殺人衝動を持つ男、伊藤猛。
その男の近親相姦関係の妹、「畜生になっちゃうよー」の葉月蛍。
温泉街のストリッパー、相川瞳。
身障者の射的屋であるポン引き、下元史朗･･･
と、中上健次（それはウソウソ）原案は中上健次の小説「荒神」

相川瞳は知らなかったけれどなかなか好ましいキャスト。

性衝動のままに腰を使う伊藤猛の短絡リアルなセックス描写が文学と融合。
ただし、それほどエロくはない。

面白いかといえば面白くもないが、やけに心に残る一本であるな。

ラピュタでのピンク上映。この劇場はうら若き娘さんが上映前に注意事項と紹介の前説を生声でしていただけるが
娘さんがピンクタイトルを発するのが一番エロかったりして･･･


DVDでは「竜神と朱蓮華」というタイトルが付いてる。

ラピュタ阿佐ヶ谷