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「洞口依子映画祭 パート2」
「ミカドロイド」ディレクターズカット版 1991年 東宝
監督:原口智生、樋口真嗣
特殊メイクアーティスト原口智生のデビュー作。大戦末期、軍は秘密兵器を開発していたが戦況の悪化とともにその計画は破棄された。そして現代。その兵器が突然蘇り人々を殺戮しはじめていく。今回はディレクターズカット版で上映。
洞口依子デビュー40周年記念。
思えばデビュー25周年記念映画祭を上階のシネマヴェーラで開催されてから早15年が経ったって事か。
今回、洞口依子さんは出演の米時代劇ドラマ「SHOGUN 将軍」のエミー賞受賞の凱旋でもあるわけだ。
今回は5日間1本づつ計5本の上映であったが、初日の「ニンゲン合格」を前回同様当日ゆっくり行って観ようと思ったら、満席。「ドレミファ娘」の回も満席。あとはスケジュールの都合でなんとか「ミカドロイド」1本のみのチケット確保できた。
洞口依子を甘く見てはいけなかった。
戦時中陸軍が極秘裏に開発を進めていた殺人兵器人造人間「百二十四式特殊装甲兵ジンラ號」が時を経て蘇り眼に入るもの全てを殺戮していくというSF特撮作品で1991年当時のバブリーなファッションの出演者たちで撮られている極めて自主制作臭の強い作品。
特技監督は樋口真嗣。ズブの素人だった原口智生監督が東宝円谷と名だたる特撮スタッフを配して撮ったデビュー作で演出もへったくれもない状況の中、主演の洞口依子がスクリーム女優として恐怖に慄く表情を作っているがどうなんでしょう?
負傷した吉田友紀くんの傷口を鷲掴み「もう、こんなの嫌っ」てわがまま娘ぶりに吉田くん悶絶は最大のギャグシーンw
依子ちゃんは眩しい白のスーツを着ているけど戦時中の洞窟内に入ると怪しい風の中スーツが綺麗にグレーに染め上げられるSF描写が見事w
ラストでは汚れた白スーツに戻っていたので何の事はない、スクリプターが機能してないだけか。作為的だったらかなり好きなんだが意味は解らん。
低予算ミニチュア特撮は綺麗で見応えある。
冒頭、戦況悪化に伴い開発計画の強制終了を迫る憲兵隊を尻目に伊武雅刀が人造人間2体を放つシーンの編集もかなり好きだったけどね。
同時上映で「Paititi MV集」こちらも劇場で観るのは15年ぶり、懐かしい。前回はイベントの一環でPaititiのライブも今はなきUPLINK渋谷で観たな。
MV集上映前にトラブルがありなかなか始まらなかったり、上映後トークショーもスタッフが居らず、洞口さん、なかなか大変そうだった。
物版でパンフレットとEPレコードを購入。パンフレットにサインを頂いた。
登壇 原口智生監督、洞口依子さん、樋口真嗣特技監督
ユーロスペース
2024年10月
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