「狂走セックス族」

「名脇役列伝Ⅲ　ピラニア軍団・役者稼業」

「狂走セックス族」1973年　東映　監督：皆川隆之

狂犬白バイ警官・渡瀬恒彦を向こうに回し、金持ちパパに買わせたナナハンで坊ちゃんライダー・白井孝史が爆走する。タイトルに偽りなく全裸で悶える女暴走族が登場するトンデモ設定だが、車載カメラや並走撮影で撮られた終盤7分にも及ぶチェイス・シーンが凄い本格ライダー映画だ！



本作の自分の関心事は、上田正樹とMZA＞オールヌード＞＞＞単車とスピード
上田正樹の出演シーンはダサダサ。劇伴に留めておけば。
後半オールヌードがなりを潜めてアレな恋愛方向に行ったの残念。



今回は「くの一忍法　観音開き」と皆川隆之監督2本立てだったけれど、どうも恋愛描写に行きたがるきらいがあって惜しい。

「かじる脛があるからかじってんだ」って開き直り貧乏警官をバカにする所が良かった主役の白井滋郎だけど、いかんせん時折テツ＆トモにロレックス。
対して渡瀬恒彦のニヒルな「脛かじるのも税金かじるのも似たようなもんだ」が良い。
金持ちの息子てえのはこのぐらい嫌みが無くっちゃ。

延々と続くチェイス・シーンにいいかげん飽きてしまったところ渡瀬恒彦のとどめのコツンに劇場内爆笑。
伊佐山ひろ子の意外にダメな恋人ぶりと杉本美樹の意外とまともなイケてる女。




不満もあるけど光る演出も散見され、かなり好きだったよん。





シネマヴェーラ渋谷