JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「パイレーツ・ロック」

2010-02-01 | 映画(DVD)
「パイレーツ・ロック」2009年 英・独 監督:リチャード・カーティス
The Boat That Rocked

1966年、イギリス。政府がジャズ音楽を推奨し、BBCラジオでは週に2時間しかロック音楽が流れなかった時代。海賊ラジオは公海から毎日24時間、四六時中、ロック&ポップ音楽を提供し、国民の半分以上から熱い支持を集めていた。この船上を舞台に、60年代の若者たちのロマンス、そして音楽を描いたロックコメディ。

公開時に見逃したがなんとも惜しくって、まだまだ間に合う、2番館3番館でも追っかけて・・・
知ってる曲も知らない曲もご機嫌なロックが流れる楽しいコメディ。懐かしさの中にラジオ・バンドを模したオープニングタイトルとエンディングロールが新鮮でイカシてる。

ストーリーの大事な局面で流れる有名曲にハートも熱くなる。
オープニングのキンクス「All Day And All OF The Night」
DJギャビン登場の「Junpin'Jack Flash」
父と子の対面にジミヘン「The Wild Cries Mary」
政府の新法案で違法とされてもへこたれない「Let's Spend The Night Together」
童貞喪失を祝う「Dancing In The Street」
船が沈んでしまいますプロコルハルム「A Whiter Shade Of Pale(青い影)」
・・・他にも、カールがマリアンヌを寝取られる時のマリアンヌの曲。残酷な花嫁エレノアの曲・・・



見ていくうちに個性的なDJたちのそれぞれの魅力に嵌っていく。
魅力的なのはDJだけじゃない。何度も挿入されるリスナーの楽しんでる様子。
世代は少し若くとも寝床の中で洋楽のラジオ放送を必死に聞き入った中学生時代を経験した者には堪らんでしょう。

後半、物語があり得ない嘘の世界に入っていけば行くほどノリノリになってくる。

海賊放送の弾圧に血なまこになる大臣(ケネス・プラナー)
沈みかける船に救助を出そうとしません。そうでなくっちゃ。彼らを助けるのは政府であってはならない。
感動的な伯爵のラスト・メッセージ「政治はいつだってよりよい世界を作ろうとはしない・・・」
奇跡を起こすのは勿論、音楽を愛する人々。

伯爵とギャビンのチキンレースでは高所恐怖症にとってはお股がひゅんになる事請け合い。
最後までDJルームに残ろうとした伯爵が、脱出を試みるギャビンに「チキン!」

エンド・クレジットではロックは40年も栄えているの文字から、ロックを中心にレゲエまでのレコードジャケットが次々と映し出される。
音楽を愛するすべてのファンに捧げられた心憎い贈り物。

お気に入りのシーンが盛り沢山でいかしたロック・ムービー。やっぱ、キンクスいいわぁ。

下高井戸シネマ

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